2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ビル・ブライソン「人類が知っていることすべての短い歴史 上」

かなり厚い本なので読み始めるのに若干躊躇してしまいます。でも読み始めると面白くて、なんでもっと早く読まなかったんだと後悔するくらい。 タイトルだけでは人類の歴史を想像してしまいますが、内容は自然科学の歴史です。宇宙はいつ、どのように誕生した…

「人生で大切なことは月光荘おじさんから学んだ」

スケッチブックや文房具を扱っているイメージのある月光荘。はじまりは油絵用の絵具でした。 国産絵具を製造し販売します。 月光荘おじさんこと橋本兵蔵さんは富山県出身。紆余曲折あり絵具にたどりつきました。 小さいながらも信頼のおける商売をします。そ…

希望

読んでいると、アインシュタインさんも人間嫌いだったのかなって。 「人間性について絶望してはいけません。なぜなら、私たちは人間なのですから。」 こちらとしましては、わりと希望が持てます。 「わたしは先のことなど考えたことがありません。すぐ来てし…

2024年11月の予定

2024年11月の予定です。 営業日 水、木、金曜日 10時頃~16時頃おやすみ 土、日、月、火曜日 ・静かな空間づくりにご協力ください。・本のみを目的としたご来店も歓迎します。 (お席をご利用の場合はお飲み物をご注文いただけますとうれしいです。) 読書空間…

久坂部羊「人はどう死ぬのか」

誰もがいつかはたどり着く場所です。地位も名誉も人種も性別も関係ありません。 いくらお金を積んでも避けることはできません。 久坂部羊さんが死について考えました。 自宅で安らかに逝く人。病院でなかなか死なせてもらえない人。 その違いはどこからくる…

SONG OF EARTH

ノルウェーの春夏秋冬。壮大なフィヨルド。氷や水、風の音は、そのまま地球の音なんだと感じました。いつも私たちが遠州灘で風に吹かれながら聴く波のリズムとは違う、荘厳な音でした。 声高に何かを訴えてはいないけれど、監督の想いが迫ってくる映像。氷河…

PRESENT

THIS IS FOR YOU WHO STRAYSMORE THAN A STRAY SHEEP 可愛いひつじの表紙だったので手に取ってみると、じんわりくる言葉たちが並んでいました。 こういう類いが苦手な時もあった気もするけれど、今の私はいいみたい。どんな本も読み手の受け取り方や準備次第…

司馬遼太郎全講演[2]1975-1984

司馬遼太郎さんは本を書く時にどのくらいの資料を読み込むのでしょうか。それらのインプットは作品として出力されます。もう一つの出力方法は講演です。各地に出向き、その土地にあったお話をします。 歴史に精通しているだからでしょうか。もはや人生論や哲…

エーリヒ・ケストナー「どうぶつ会議」

70年前、どうぶつたちは会議を開くことにしました。 人間の行動を変えるためです。 戦争と、革命と、ストライキばかりの人間。飢饉が起きても争いをやめません。 被害者は子どもたち。子どもたちを救うためにどうぶつたちが立ち上がりました。 当時のどうぶ…

問い

「日本語はどこからきたのか」という息子の質問に答えられず、質問そのままのタイトルを図書館で借りてみました。 漢字以前のかな文字や大和言葉に、ちょうど私自身も興味を持っているところでしたので、読み始めると面白くグイグイと。あんまりよく進むので…

ジョナサン・スイフト「ガリバー旅行記」

今まで子ども向けの本かと勘違いして読もうとすらしなかった本。きっかけは吉田篤弘さん「ガリヴァーの帽子」。 ガリバーは帽子をかぶっているのか。帽子に何か意味があるのか。日本はどのような感じで出て来るのか。 これは子ども向けなどではありません。…

秦新二、成田睦子「フェルメール最後の真実」

フェルメールに惹かれる理由の一つに左脳と右脳がうまく結びついていることが挙げられます。描かれている天球儀を作った人がわかってしまったり、楽譜の音符まで確認できてしまったり。画家というよりは写真家のような人だったのだと思います。 何かと物語性…

makita

どうでもいい話ですが、掃除機はダイソン派ではなくマキタ派です。長年愛用して毎日快適にお掃除しております。充電に少々時間がかかりますので、新旧二個あるバッテリーを交互に使用しています。 新しい方はブォーンと威勢のいい音で明らかにハイパワー。ま…

ジュンパ・ラヒリ「べつの言葉で」

アメリカで生まれ育ったジュンパ・ラヒリさん。英語が一番得意な言語です。 両親がインド人なのでベンガル語も少しだけ操ることができます。でも不完全なまま。 あるとき突然イタリア語に興味を持ち始めます。学ぶのだけれどなかなかマスターできません。 あ…

森博嗣「孤独の価値」

手元に情報がどしどし届く時代。新しくできたお店や施設。友達とのやり取り。新鮮で刺激的で、楽しいであろうことはとても理解ができます。 ただそればかりになってしまうと疲れてしまいそうですね。 絆とはもともと動物を逃がさないようにつないでおいた綱…

どこか遠くへ

どこか遠くへ旅したいという願望。若い時ほどの強さはないものの、自分の中にずっと、そっとあるように思います。 その原点的な記憶を、お客さまとの会話の中で唐突に思い出しました。約三十年間も続いた兼高かおるさんの「世界の旅」というテレビ番組。 日…