小学生の頃、近所に洋菓子店ができました。
それまでケーキを売っているようなお店は見たことが無かったのでとても新鮮でしたし、わくわくもしました。
いま考えてみると売っているケーキは昭和的なオーソドックスなものばかりでした。
どっしりとしたスポンジ記事に固めの生クリーム。
同じように外観は昭和レトロなお店、西洋菓子店プティ・フール。
職人肌のおじいちゃんの腕に間違いはありません。
プティ・フールにかかわる人たちは誰もが一方通行の想いを抱えています。
そこにはいつも甘い食べ物が。
ふわふわのケーキも、昭和的なケーキも、どちらも魅力的です。
千早茜「西洋菓子店 プティ・フール」
読書空間 ひつじ日和