ルトガー・ブレグマン「HumanKind 希望の歴史」

 

先日訪問したある企業では、もう普通であれば引退している年齢の社長さんが、まだこと細かに社員に指示を出していました。
そこにはなんとなく閉塞感のようなものが漂っていました。

 

別のある会社では、上司が部下を信頼し、書類に押さなければならない印も勝手に押してよい状況を作っていました。
その会社はとても好調のようです。

 

 

人間の本質は善です。
でも社会の仕組みは悪を前提としているように思えます。

 

ルトガー・ブレグマンさんは、人間の歴史はほとんど善きもので構成されていることを調べあげました。

 

それは罪を犯してしまった人、戦場にいる人、テロ活動をしている人にも当てはまりました。もちろん子どもたちにも。

 

社会の仕組みを信頼を基礎としたものにすれば、とても生きやすい世の中になるのではないでしょうか。

 

 

オランダの在宅ケア組織をつくったヨス・デ・ブロークさんがとても魅力的です。
人脈作りは「何の役にも立たない」と述べ、「マネージャーはものごとを複雑にするだけだ」と言い放ちます。
「ものごとを難しくするのは簡単だが、ものごとを簡単にするのは難しい。」
また継続の大切さも信じています。
「世界は継続的な変化より、継続性から、より多くの利益を得る」
その出発点はやはり信頼でした。

 

 

政治家、経営者に読んでもらいたいし、高校、大学の教科書に採用して欲しい本です。

 

 

 

 

 

 

ルトガー・ブレグマン「HumanKind 希望の歴史」

 

 

 

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