今この時代にヒトラーが現れたらどのように思い、行動するのか。
面白い思考実験です。
見たくないものにはフタをしてしまいがちです。
そして正しい認識がなされず、同じ過ちを繰り返してしまう原因にもなってしまいます。
このような本が出版されることの意義もあるのではないでしょうか。
それが当事国のドイツで。
ヒトラーに魅力があったことも確かだと思います。
だからこそあれだけのことができました。
ただ、大きく道をそれていた点があったこと、そしてそれにNOと言えなかったことを自覚することが大切です。
今後同じことが起こった時にNOと言えるかどうか。
この作品にNOと言うよりも。
ヒトラーが当時すでに再生可能エネルギーに注目していたことに驚きました。
「なぜ電話が、電話だけでなく、カレンダーやカメラや、その他もろもろの機能を備えていなければならないのか?なぜわざわざ、こんなに愚かでかつ危険なものをつくりあげたのか?電話に多くの機能が盛り込まれているおかげで、若者らは画面に見入りながら道路を歩く。そのせいで、たくさんの事故が起きるにちがいない。私がまず考えている計画のひとつは、こうした多機能電話を全面的に禁止することだ。」
ティムール・ヴィルメシュ「帰ってきたヒトラー」
読書空間 ひつじ日和