「何もしない」というタイトルから想像するのは、シンプルな生活だったり、物を所有しないことだったりします。
この本はそのような内容ではなく、心穏やかに暮らしていくためにはどうしたら良いのか、試行錯誤の結果を文字にしたものです。
原題は「How to do nothing」なので「何もしない方法」が近いかと思いますが、そこに至るまでは頭の中は忙しく、行動も起こします。
そしてこうしたら良い、というすっきりした結果には至りません。
ヒントは満載です。
地球上の全員が辿るべき思索なのかもしれません。
きっかけはSNSに代表される「注意経済」(アテンション・エコノミー)でした。
貴重な時間を嵐のようにやってくる意味のない文字の羅列の閲覧で消費してしまって良いのだろうか。
嵐の中でもそれに動じないくらい「何もしない」ことが結論でしょうか。
ジェニー・オデル「何もしない」
読書空間 ひつじ日和