茶味

 

新茶の緑

 

「ちゃみ」なんだかかわいい響き。タイトルの「茶味空間」は語呂合わせかと思いましたらきちんと意味がありました。 

 

趣深く余情あるさま、そういった余裕をさして「茶味のある」と形容するそうです。「あの人はお茶のある人だ」と使ったり。「茶目っけ」の茶、の意味にも通じると。小さく「Charming Room」と添えられた英題にもときめきます。

 

中学のクラブ活動で初めて触れた茶道。当時は小さな布で清める袱紗(ふくさ)さばきが謎の儀式に思えました。

 

こちらの本によれば、茶における清めはclean upではなくpurify(ピュリファイ)であり、点前の重要な要素。

 

年月を経て茶道そのものではなく、お茶まわりの精神性に移ろった私の関心を満たしてくれる、とってもチャーミングな本なのです。

 

千 宗屋「茶味空間。 茶で読み解くニッポン」

 

読書空間 ひつじ日和