ジェイムズ・リーバンクス「羊飼いの暮らし」

 

イングランド湖水地方のイメージは、
草と石ばかりの丘。
その間にある湖。
点々と散らばる羊。
短い夏、長い冬。
厳しいけれど美しい自然。
ピーターラビット。

この地域で羊を育てるジェイムズ・リーバンクスさん。
小さい頃からこの土地を愛し続けます。
祖父の後を付いて回り羊飼いの基礎を学びます。
学校よりも牧場の方が好きでした。

決して裕福ではない暮らしにやってくる困難のあれこれ。
家族との衝突、疾病、厳しい自然、観光客との折り合い。
読書に興味を持ったことが人生に広がりをもたらします。

 

思い浮かんだのは大きな循環です。
水の循環、羊たちや人間の循環。
そこで生活した人々の想いは確実に次世代に引き継がれます。

 

ここでお店をやったら名実ともに「ひつじ日和」です。

 

「現代の産業社会が「どこかへ行くこと」や人生で何かを成し遂げること」の大切さに取り憑かれていることを知った。」

「私はいまでも日々、この大地からたくさんのことを教わっている。」

「自分がいかに無知で、勘ちがいだらけだったかを自覚すること、きっとそれが成長というものだろう。」

「ここの牧畜システムの根幹にあるのは、生産性を最大化することではない。この土地で持続可能な群れを作り出すことだ。」

 

ジェイムズ・リーバンクス「羊飼いの暮らし」

 

読書空間 ひつじ日和