詩人である吉野弘さんが1970年代に書いたエッセイ集。
ことばを扱う人であるからこそ、ことばにとても敏感に反応します。
ことばに対してとても柔軟です。
これまでになかった組み合わせについても興味を持って考えます。
そうやって新しいことばが定着してゆくのでしょう。
考えさせられたのが「加害者・被害者」。
吉野さんが被害者になった時もう少しで怒りそうになります。
そこで立ち止まります。
加害者は覚えていなけれど、被害者はよく覚えている。
もしかして自分が加害者になっていることがたくさんあるのではないか、と。
そう考えたとき冷静になることができました。
一人では生きて行くことすらできない、という認識にもたどり着きます。
吉野弘「くらしとことば」
読書空間 ひつじ日和
