
須賀敦子さんの本を手に取った理由はいくつかあります。
例えば、一時帰国の折にひつじ日和で「須賀敦子エッセンス」を購入してくれた友人。異国で暮らし異なる言語を行ったり来たりする彼女の知的なイメージと重なりずっと気になっていました。
時を越え心を温めてくれる一生かけて読み続けたいと思える随筆に出会えてうれしいです。街並みや人々の暮らしが目に浮かぶ。時間はすぐに消えてしまう。描かれているのは私が生まれる前のイタリアであることも関係ない。
須賀さんのドラマティックな人生を知ってからはよりいっそう、その文章に、静かに深く圧倒され続けています。
「もし何の制限もなく、行きたい国をあげるとしたらどこがいい?」
誰かと夢見がちな質問をし合って「ウィーンにウィ〜ンと行きたい!」と笑うけれど、もしかしたら、イタリアなのかもしれない。

(古本にはさまれていた、どなたかの手紙)
「霧のむこうに住みたい」の中にあった手紙。
この本を贈る人も、贈られる人も、
素敵な方に違いないです…。
読書空間 ひつじ日和
