2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

夏目漱石「門」

夏目漱石の本はいつ、どれを読んでも面白いと思いますが、いかがでしょうか。この本は弟子が最初に「門」というタイトルを付けたそうです。読んでいてもなかなかタイトル「門」に関することが出てきません。 仲の良い夫婦の日常が、次第に門に向かって加速し…

赤川次郎「ふたり」

かなり久しぶりに赤川次郎さんの作品を読みました。ある姉妹と家族の物語。さらさらと読めますが、内容はところどころ深いです。姉妹の物語は面白いものが多い気がします。 ふたり (新潮文庫 あー13-17 新潮文庫) [ 赤川 次郎 ]価格: 649 円楽天で詳細を見…

福岡伸一「ナチュラリスト」

福岡ハカセの今までの知識を、ナチュラリストという軸でまとめたような本です。ドリトル先生の住んでいた街を探したり、博物館の訪問記は楽しいです。人間全員がナチュラリストの素質を持っています。花鳥風月を眺めながら、いろんなことに思いを馳せましょ…

レイモンド・カーヴァー「ファイアズ(炎)」

久しぶりのレイモンド・カーヴァーさん。なんだかおもしろくて読み続けてしまいました。 詩については難解だと思いました。英語だとまた違うのでしょうか。 知識・感性の問題かもしれません。短編はすごいなぁと感心しきりです。今まで読んだものも再読した…

スティーブン・キング「書くことについて」

スティーブン・キング氏の作品で読んだことのあるものは物語のみでした。いろんなことを次々と思いつく、すごい人だと思っていました。私生活やらどんな人かなどは全く知りませんでした。この本を読んでちょっと垣間見た気がします。最初のイメージとは少し…

スティーブン・キング「スタンド・バイ・ミー」(恐怖の四季 秋冬編)

恐怖の四季から秋冬の2編です。秋編「スタンド・バイ・ミー」は映画でもおなじみです。原題「The Body」。 本を読んで映画がよくできていると思いました。冬編「マンハッタン奇譚クラブ」。こちらもぐいぐいと引き込まれるお話でした。 よくいろんなこと思い…

中島敦「南洋通信」

20年くらい前にロタ島に行ったことがあります。戦争のキズ跡が残る、なんとも寂しい島でした。ホテルにはかつて日本人街の地図がありました。鈴木とか木村とか日本人の苗字がたくさんありました。そこに中島敦も行ったことがあるんだと思うと、不思議な気分…

今尾恵介「地図帳の深読み」

地図帳好きにはたまらない本です。地形、境界、地名、人口、宗教、歴史、etc。深読みしていったらどんどん広くなり、さらに広く深い知識が必要となります。タイトル通り奥深い1冊です。中学生時代の地図が欲しくなりました。 地図帳の深読み [ 今尾恵介 ]価…

スティーブン・キング「ゴールデンボーイ」

「刑務所のリタ・ヘイワース」は何度読んでも面白いですね。アンディ・デュフレーンの性格がすごい。 映画「ショーシャンクの空に」の原作です。 「ゴールデンボーイ」はホロコーストを絡め、いろいろなエピソードが絡まります。最後は螺旋階段を落ちていく…