2021-01-01から1年間の記事一覧

yomyom2021

今年読んだ本の中から印象に残ったものを紹介します。 ポール・オースター「冬の日誌」 フィクション、エッセイも面白いです。 hitsujibiyori.hatenablog.com レイチェル・ジョイス「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」 歩くことは大切です。 hitsu…

堂々

もうすぐ2021年が終わり、新しい年がやってきますね。 思い描いたとおりの一年を過ごせました。 本当に有難いことです。 感謝の気持ちがあふれます。 さあ、冬休み!うれしいな。 「Doing nothing」と、どこかで聞き、その響きが頭の中に妙に残りました。 な…

宮田律「武器ではなく命の水をおくりたい 中村哲医師の生き方」

アフガニスタンに武器ではなく水を届けようと、現地に溶け込み活動した中村哲さん。1600以上の井戸を掘り、堰を作り砂漠に水を引きます。 「食べることこそが平和をつくる。」「武器は絶望しかもたらさない。」 実際に砂漠に水田を作りました。 タリバン幹部…

田尻久子「橙書店にて」

本屋さんを営まれている方の文章を読むことが好きです。 どうやって開店に至ったか、などの開業のヒントになるような本も良いのですが、この本のようにただ日常を描いている文章に惹かれます。 橙書店は熊本市にある小さな書店です。 様々な人(猫も)が行き交…

クリスマスローズ

クリスマスローズが咲きました。 冬の散歩道にうつ向き加減に咲く姿をみつけるとうれしくなるお花です。 購入する時には種類の多さに迷いました。 色も様々、渋色も素敵、華やかな八重咲きにも惹かれました。 最終的に選んだのは、純白一重でマリアと名付け…

鈴木宏昭「認知バイアス」

認知バイアスについて正しく知りたいと思って探した本です。 内容については非常に興味深く、感心しながら読み進めました。 ただこの1冊である程度理解できるほど単純な世界ではありませんでした。 完全に力不足、惨敗です。 研究のテーマになる訳です。 人…

落合陽一「日本進化論」

日本が様々な分野で遅れをとっていることが良く分かりました。 すぐにでも取り組むべき問題かと思いますが、どうしたらよいのやら。 政治家は全員50代以下、などの少し踏み込んだ方法が必要かもしれません。 限界費用ゼロの発想は国全体で共有すべきかと思い…

2021年12月の予定

2021年12月の予定です。おやすみ:土曜日、日曜日営業時間:10時頃~16時頃(タップorクリックで拡大します。)そろそろ出番だ、と準備するトナカイさん。読書空間 ひつじ日和

定点

毎日同じ場所、同じ時刻の写真を撮り続ける煙草屋の男、しかも10年以上も… 学生の頃に映画好きの友人に勧められた「スモーク」 ハーヴェイ・カイテルの渋い男の世界、わからないなりにもかなり強い印象が残りました。 この映画の原作にあたるポール・オース…

武田砂鉄「日本の気配」

こどもたちから「すみっコぐらし」のことをたまに聞きます。 残されてしまったとんかつの端片。 気が弱くてすみっこをも譲ってしまうねこ。 自分が何者なのか探すペンギン。 捕まってしまうのでトカゲのふりをする恐竜の生き残り。 まるで現在の人間の世界の…

岸政彦、柴崎友香「大阪」

先日の選挙結果を見て”大阪府はまるで別の国のよう”と思いました。 都構想も良いのですが独立国構想はいかがでしょうか。 岸政彦さんと柴崎友香さんが交互に大阪について語ります。 柴崎友香さんの文章がとても正直で、誠実です。 日陰のような中学校時代、…

リュート

心休まるリュートの音色。 ある本がきっかけで気に入っています。 「旅ごころはリュートに乗って 歌がみちびく中世巡礼」 リュートは16世紀〜17世紀にかけてヨーロッパで愛好された、日本の琵琶と祖先を同じくする古楽器です。 シルクロードを東に日本へ伝わ…

中島岳志「自分ごとの政治学」

政治を少しだけ理解することができます。 右派、左派とは。保守、リベラルとは。立憲主義とは。 立憲主義の大切さが良く分かります。「人間は間違える。多数決でも間違える。だから過去の失敗を形にした憲法が重要である。」 憲法の解釈を変更したり、改正を…

サンタへの手紙

末っ子が何やら懸命に書いていた手紙。 こちらを参考にサンタさんへ。 彼女の心配は上2人はもう大きいからサンタさんはさすがに来ないかも、ということ。 プレゼントが自分だけだと兄姉が悲しむからと、3人きょうだいであることをアピールする文。 師走、思…

タチアナ・ド・ロネ「サラの鍵」

なぜ人は戦争をするのでしょうか。 なぜ人は差別をするのでしょうか。 何か特殊な状況に置かれた時に、正常な判断ができなくなってしまうのが人間なのかもしれません。 歴史の大きな流れの中に哀しみが溢れています。 人類全体でみればほんの些細なものかも…

曖昧

[ おすすめされた羊文学。 ひつじ日和のhitsujibの所まで一緒だと思うとなんだかドキドキ。 成分的に類似して遠い親戚気分。 聴いてみたらうっかり18歳みたいな気持ちになり、胸がきゅっとなりました。 (心臓は至って健康ですよ〜。) 冷たくなった空気のせい…

寺地はるな「みちづれはいても、ひとり」

なにかもやもやしたときに、かなり長い距離を歩いたことが何回かあります。 長い距離を歩くと、頭の中が整理されるのか、体が疲れるからなのか、なんとなく解決したような気になります。 この本に出てくる弓子さんも歩きます。 「歩け、という声がする」 そ…

沈黙

言葉を選んでいるうちに、伝えるのをやめたくなることがあります。 言葉があるから思考できるけれど、その言葉自体を持て余してしまう。 頭の中はなるべく「空っぽ」でいたいのに。 いっそテレパシーで伝わる人ばかりなら楽。 感覚が一緒なら言葉はいらない…

「どう考える?種苗法」

知らないことが満載でした。 農業は重要です。 農業に限ったことではありませんが、手を動かす人と、考える人の距離が大きくなっていることが問題の一因という気がしてなりません。 手を動かす人はわりと長期的な視野を持っていそうです。 考える人は短期的…

2021年11月の予定

2021年11月の予定です。土・日・祝日はおやすみです。(タップorクリックで拡大します。)カラタチの実。晩秋に熟すそうです。読書空間 ひつじ日和

デヴィット・フォスター・ウォレス「これは水です」

まだ、いろいろと考えの至らない若い頃、ほんの少しのことに対しても、イライラしたり、怒りの感情が出てきたりしていました。 ある時何かのきっかけで、そこには様々な理由があるかもしれない、と思ったら、見える景色が変わってきたという経験があります。…

眼鏡

このところ、コンタクトレンズの日が減って眼鏡をよく使うようになりました。 ドライアイも気になるし、手元は眼鏡の方がピントも合わせやすいし、快適、快適! ついでに古いフレームも眼鏡屋さんでクリーニングと調整をしてもらい、新しいのと取っ替え引っ…

新田次郎「アラスカ物語」

明治時代にアラスカで生活をした日本人の物語。 極寒ですし、食べ物は無いし、移動手段は限られますし、どうやって生きていたのか今の日本人からは想像が出来ません。 紆余曲折あり金を探す旅に出ます。 アラスカは当時ゴールドラッシュの時代です。 遠く離…

青果ミコト屋「旅する八百屋」

自然からかけ離れているためか、プランターで野菜を育てることでさえとても大変です。 あっという間にアブラムシの攻撃に合います。 (どこから来るんでしょう) 毎年肥料を入れないとうまく育ちません。 無農薬や自然農で野菜や果物を育てることがどんなに大…

杞憂

幼い頃、両親の書棚をぼんやり眺める時、独特の妖しい雰囲気を放ち不安な気持ちにさせるこの箱入りの本が、いつも気にかかりました。 豊饒の海全四巻です。 触れたことのある三島由紀夫さんのいくつかの作品はどこか憂いがあったし、最後のエピソードもあっ…

中島岳志「100分de名著 ガンディー 獄中からの手紙」

ガンディーさんと言えば「非暴力」ですが、なぜそこに至ったかをしっかりと考えたことはありませんでした。 そこには凄く奥の深い理想と哲学がありました。 ・よいものはカタツムリのように進むのです。 ・誓いをたてるというのは、弱さのしるしではなく、強…

紅葵

華厳寺の門前町を歩く時に目に入り気になった赤い実。 名前もうろ覚えのまま数週間が過ぎ、再び花屋さんでみつけました。 洋名はローゼルだそうです。 ハイビスカスに似た花が咲いた後に果実を付け、ハーブティーやジャム等の食用にも。 赤い実に見えるのは…

ガブリエル・ゼヴィン「書店主フィクリーのものがたり」

世界の片隅のある小さな島に一つしかない書店。 売上のほとんどは夏の観光客からです。 書店主はちょっと問題のあるフィクリー氏。 書棚もガンコです。 そんな書店「アイランド・ブックス」に次々と問題が発生します。 デヴィット・フォスター・ウォレスとい…

赤い実、巡る

お店にとうがらしの絵がやってきました。 実が踊っているみたい!元気が出ますね。 「若い頃にはこんな赤色もよく使って描いたのよ」とおっしゃっていました。 久しぶりに引っ張り出して、紫を足したのだそうです。 思い出したのは、長野の義母がくれたとう…

高橋昌一郎「認知バイアス事典」

世の中は認知バイアスで溢れています。 不幸なニュースも認知バイアスとして説明ができることもあります。 進化の過程でこうなっているのでしょうか。 だとすると認知バイアスも少しずつ変化していくのかもしれません。 この内容を知っているとほんの少し行…