2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

小滝透「中東イスラーム世界と日本」

日本は、位置的にも宗教的にも中東の人々と仲良くできる素地を持っているはずです。 そのためには中東の歴史をしっかりと認識する必要があると思います。 どのような背景があったのか。 それを無しには何も言える立場は無いのではと思います。 とはいえ現在…

鈴木充広「暮らしに生かす旧暦ノート」

人間が目にするポピュラーな天体、月と太陽。 暦はこの二つの星と密接な関わりがあります。 その関わり方の歴史と現在がこの本には書いてあります。 なるほどと思うことがたくさんありました。 今年は月を眺めながら1年暮らしてみたいと思います。 暮らしに…

映画「天使のくれた時間」

天使がある瞬間を体験させてくれます。 その時間は、最初はとっつき難いけれど、決して離れることのできないものでした。 それがふと消えちゃうとしたら。 冬の寒さが、さらに人の心を暖めます。 アニーが「Welcome to earth.」と言うシーンがかわいいです。…

岡潔「春宵十話」

人の教育に対し、非常に責任感と理想が強くあったようです。 情緒(心)を育てるということに重点を置いています。 その通りだと思います。 また著者自身が、祖父から「他人を先にし、自分を後にせよ」 と何度も教えられた。それが情緒を育てることに繋がると…

安部司「食品の裏側2」

人類全体で行っている人体実験の結果はどのような結論に至るのでしょうか。 実際はもう出ているのかもしれません。 アレルギーとか、うつ病とか、その他いろんな現象として。 子供ができると、食事のことを真剣に考えるようになります。 一人だと何でもいい…

エリック・シブリン「「無伴奏チェロ組曲」を求めて」

2回目を読みました。 全体を知っているので、さらに理解が深まりました。 やはり読む価値のある本でした。 「信じがたいことに、無伴奏チェロ組曲は、長い間、単なる練習曲の寄せ集め程度にしか思われていなかった。」 「これらの作品には作曲家の自筆譜が残…

ロング・ウォーク

ディートリヒ・ブクテフーデ。 ドイツのリューベックという街にあった教会のオルガニストです。 今から300年も前の人物。 1705年。 バッハは、ブクステフーデに会うために400km以上の距離を歩きました。 東海道新幹線で考えると、東京-岐阜羽島間以上の距離…

桐光学園特別授業Ⅲ「未来コンパス」

桐光学園で実際に行われた特別授業を書籍化したものです。 良い授業だと思いますし、書籍化されているのも意味があります。 おそらく中学生、高校生だと、数年後にある日突然つながる出来事が出てくると思います。 その時書籍が価値を増します。 授業の内容…

千住文子「千住家にストラディヴァリウスが来た日」

不思議な運命によってストラディヴァリウスに出会った千住家の物語。 お互いに惹かれ合った結果に違いありません。 お世話になっている金融機関の書籍に千住真理子さん講演記録が掲載されていました。 なぜと思ったのですが、借入したからなんですね。 足を…

福岡伸一「生命の逆襲」

週刊誌に毎週何か書くのは大変ですね。 しかもそんなに文字数が多くないので、奥深く入り込めませんし。 それでもいろいろとなるほどと思うことがありました。 ・アシナシイモリ、シーボルトミミズ ・蛍の微妙な平衡生態 ・ハリガネムシ ・コモドオオトカゲ…

河岸宏和「スーパーの裏側」

資本主義は、労働力を安くするために食品が安くなる方に向かうそうです。 安くするには何かを犠牲にしたり、裏があるには当然だと思います。 かと言って、それが全て悪いとも思いません。 消費者が選択する自由もあります。 ただ、成熟した社会を目指すなら…

福岡伸一「せいめいのはなし」

養老氏との虫に対する対談がとても面白かったです。 お二人とも虫好きなので、実は本を意識しなければ、もっとマニアックな内容になっていたのではないでしょうか。 電子顕微鏡を個人で所有するのはすごいですね。 現実と言葉の関係のところが腑に落ちます。…

フランチェスコ・トリスターノ「ロング・ウォーク」

福岡伸一ハカセの本を読んでいて出会った、ブクステフーデとトリスターノ。 ロング・ウォークとは、バッハが約400kmの道のりを歩いてブクステフーデに会いに行ったとのこと。 滞在は予定の1ヶ月を大幅にオーバーする4ヶ月にもなる。 そういえば、エリック・…

小川三夫「棟梁」

木、ものづくりに対する姿勢、組織、人についての考え方、 人の育て方、生き方、全てにおいて参考になることばかりでした。 合宿のような修行、育ちたいと思う人だけが育つ環境、 不器用な方が良い、任せることについて。 8章の「口伝を渡す」の言葉も覚えて…

遠藤周作「深い河」

いろんな出来事を背負ってきた人たちが、解決への期待を抱き、インドに向かいます。 ヴァラナシの中心部を流れるガンジス川。 そこには答えは無いけれど、各々の人達の生き方に影響を与えます。 それは遠藤氏もきっといっしょだったのでは。 大津さんの生き…