2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

三谷龍二「僕の生活散歩」

数年前安曇野に行った時、印象に残ったものは水です。 至る所にきれいな水がありました。 松本に住む三谷さんも安曇野の美しい水の風景に驚きます。 「こんな場所があるんだ」 標高の高い山を下ってきた水たちが地上に出る場所。 どのくらいの年月を地下で過…

J.D.サリンジャー「ナイン・ストーリーズ」

サリンジャーさんの中に登場するグラース家。 兄弟姉妹全員で7人。 長兄がシーモアです。 シーモアの初登場はこの「ナイン・ストーリーズ」のなかの「バナナフィッシュ日和」。 「See more Glass」なんてセリフがありました。 個性のある(ありすぎる)兄弟姉…

Bonjour

いつも「ボンジュール!」と笑顔で扉を開けて下さるマダム。(日本の方です) そりゃあもちろん、こちらも「ボンジュール!」ですよね。 居合わせた他のお客さまは一瞬たじろぐものの、ああそういうことねと無言で受け入れて下さいます。 それは、密かに幸せな…

2022年5月の予定

2022年5月の予定です。営業時間:10時頃~16時頃おやすみ:土曜日・日曜日5月3日~5日はおやすみです。(タップorクリックで拡大します。)新緑の季節です。読書空間 ひつじ日和

宇賀神 修「フェルメール・コネクション」

10代前半のことです。 大晦日に2000ピースのジグソーパズルに挑戦しました。 最初は特徴的なところを調子良く組合わせます。 背景の個性のないピース部分で挫折を味わいます。 数週間放っておいたこともあります。 それでも少しずつピースをあてはめ、何か月…

福岡伸一「生命と記憶のパラドクス」

先日、長女から中学校の教科書を借りて、パラパラと見てみました。 柴田元幸さんのコラムがあったり、イースター島の謎から現在の地球の状況を考察したり、桜守の佐野藤右衛門さんが出ていたり、相変わらず「坊つちやん」があったり、とても充実した内容でし…

オーレ・トシュテンセン「あるノルウェーの大工の日記」

最近、高層マンションが増えてきました。 大きな建築物(マンション、公共の建物、橋梁など)を見ると、どうやって隙間なくぴったり合わせているのかとても不思議です。 特に住居は水平も出さなければなりません。 厚紙で丁寧に作った正方形でも合せることは…

初期設定

This is water. いったい何の話? 気になって開くとそれは、アメリカのある大学の卒業生へ向けたスピーチ。 アメリカらしい小話も交えた、黒い帽子とマントの装いでの花向けの言葉でした。 がんばって得た学位と約束された未来を称える内容かと思いきや、厳…

ジャン=クロード・カリエール「ぼくの伯父さんの休暇」

海と接していない県で育ったせいか、海への興味はとても大きなものでした。 小学生の時は数年に1回の海水浴がとても楽しみでした。 何時間も車に乗り、山の合間から見えた青い海と空に心躍りました。 時間はすぐに過ぎ去ります。 海との別れもせつないもので…

トマス・ハリス「ハンニバル」

浜松市街地ではムクドリが大発生します。 数年前に京都駅でも同じような光景を目にしました。 天敵がいなくなってしまったからでしょうか。 英語でムクドリ科の鳥の総称をスターリングと言うそうです。 こちらのスターリングはFBIの捜査官。 クラリス・スタ…

加藤陽子「この国のかたちを見つめ直す」

絶対忘れない、と思っていたパスワードを忘れました。 登録を進めていたあるホームページからは「そのメールアドレスは既に登録されています」と表示されました。 人の名前がなかなか思い出せません。 世間ではマイナンバーカードのパスワードを忘れてしまう…

UFO

こどもたちの無限の好奇心。 これ何?あれ何? 正確に答えるのはなかなか大変ですね。 そんな時、頼りになるGoogleレンズ。 いつもお世話になってます。 なんて素晴らしい時代になったんだと便利な技術には感動しっぱなし。 でも今日はさすがのGoogle先生も…

小林秀雄「読書について」

難解な小林秀雄さんの文章。 この本は比較的読み易いと思います。 それでも何度も眠たくなりました。 読書方法は人それぞれで良いかと思います。 ひつじ日和的読書方法はこちら。 ・つまらないと思ったら読む必要はありません。 いつか読むべき時が来ます。 …

荻原魚雷「中年の本棚」

19歳頃に小学生から「おじさん」と声をかけられたことがあります。 確かに小学生からしたら「おじさん」に違いありません。 昔を思い出してみても、大学生の従兄に「おじさん」と言っていた記憶があります。 この「おじさん」は相対的なものですが、中年とい…

J.D.サリンジャー「大工よ、屋根の梁を高くあげよ シーモア-序章-」

人間はインプットをするとアウトプットをせざるを得ない生き物なのではないかと思う事があります。 例えば絵画、音楽、写真。 おしゃべりもその一環ではないでしょうか。 そして文章も。 サリンジャーさんはおそらく文章にそのエネルギーを注入していたのだ…

充電

(伊良湖岬) いいお天気に恵まれた連休でしたね。 季節物の洗濯がはかどるのも助かりました。 お休みの朝の家族の雰囲気が好きです。 予定が無ければいっそういい感じ。 ゆったり朝食をとって、くだらない話をしながらダラダラして。 きょうだいで戯れあうの…

ジョージ・ソーンダーズ「人生で大切なたったひとつのこと」

昔、松本人志さんが「やさしさライセンス」と言っていたかと思います。そのライセンスを取得する方法についてのヒントです。 この本は「人生を振り返って、あなたが後悔していることは何ですか?」という問いから始まります。 全世界の人がやさしさライセン…

フランク・ライアン「ウイルスと共生する世界」

ウイルスと細菌の違いを知ったのはいつのことでしょうか。 抗生物質の効かないウイルス性の風邪をひいてしまった時は大人しく寝ていることが一番です。 そして抗ウイルス薬の有効性にも驚いたことがあります。 つい悪者扱いしてしまいがちなウイルス。 実は…

(オーレリアン 蝶を愛する人) 何かに思い悩んでいたり、モヤモヤしたりすると「本なら買って良い」という学生時代のマイルール。 用はあってもなくても、ふらりと書店に寄っては、モヤモヤの分だけ本が増えていった頃が懐かしいです。 「愛することができる…

左巻健男「世界史は化学でできている」

高校の時なんとなく化学に苦手意識を持っていました。 学ぶ目的も、それが何に利用されているかも知らず、ただ化学式を暗記するばかりだったからかもしれません。 この本は人類が化学を発見、利用してきた歴史が平易に述べられています。 例えば、アルミミニ…

雨宮純「あなたを陰謀論者にする言葉」

雨宮さんは元オカルト少年だとのことです。 だからなのか、批判的に展開するのではなく、歴史を詳しく追っているだけ、という感じがします。 好きだからこそ、それを利用(悪用)して誰かを傷つけることを望まない、といったところでしょうか。 ここ数年ネット…