2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

中勘助「銀の匙」

幼少期から10代後半までのおはなし。 時代的には明治時代くらいでしょうか。 最初はとっつきにくいかもしれません。 だんだんと面白くなってきます。 大きなことは何も起こらないんですけれど。 小確幸の積み重ねです。 時代もなかなか良いのではないでしょ…

浜野卓也「黒田官兵衛」

非常に人間として魅力のある人ですね。 戦国時代にありながら知力と人望で戦っているのが良いです。 晩年の、九州制圧が面白いです。 無血開城ばかり。 如水(黒田官兵衛)ならば命までは取られまい。 開城した方が得である。 と思わせたからですね。 非常に深…

宮本輝「青が散る」

20年ほど前に初めて読んで感銘を受けました。 今回は8年ぶり3,4回目くらいだと思います。 何度読んでも良い作品だと感じます。 4年かけて書いたそうです。なるほど。 人間の心ってこういうものではないかと思います。泣けます。 辰巳教授の言葉が好きです。…

上野歩「削り屋」

汎用旋盤を極める物語です。 少し物足りませんでした。 あえて読まなくても良いのでは、と思います。 削り屋【電子書籍】[ 上野歩 ]価格: 715 円楽天で詳細を見る 上野歩「削り屋」 読書空間 ひつじ日和

堀江敏幸「めぐらし屋」

すごくぼんやりした時間が流れる本です。 それでいて細かいことは非常に細かく描写されています。 名前のこと、百科事典のこと、傘のことなど。 もし続編があるなら、いろんな人が繋がっていくのでは、という予感があります。 その前に終わっちゃうところも…

宮本輝「星々の悲しみ」

宮本輝さんのエッセイを読んでいて、「西瓜トラック」のことが出てきました。 確か読んだことがあったはずなのだけれど、全く思いだせず、再読しました。 短編7つありますが、どれも覚えてませんでした。 2回目なのに初めてみたいに読めました。 そしてどれ…

宮本輝「生きものたちの部屋」

宮本輝さん、もうエッセイは書かないようなことを読んだことがあります。 かつて書いていた時のものですね。 こだわっていることや小説を作り出す苦悩、家族のことから阪神談震災のことまで。 西瓜トラックは読んだことあるような気がするんですが、思い出せ…

ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界 下」

人間はこの10万年の間に、非常にゆるやかな変化を遂げてきた。 生活の仕方も、体の状態も。 それがここ200年くらいで急激な変化にさらされている。 そのためにいろんなところに歪が出てきている、というのがこの本の内容ではいか。 言語、食生活の章が面白か…

ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界 上」

ニューギニア島、少数で伝統的生活をしている人たちがどんな生活を送っているのか。 それらを分析、現在の先進国社会と比較することにより人間とはどんな生き物なのかを述べています。 上巻は主に、争い、子育て、高齢者への対応、の3つに分かれています。 …