2017-01-01から1年間の記事一覧

「池上彰が世界の知性に聞く どうなっている日本経済、世界の危機」

3章の7人のインタビューは2012年当時のものです。 少し物足りない感じがしました。 トマ・ピケティ氏のインタビューだけでも1冊できたのでは? もしくは、2章の3人を1冊にするとか。 バブル経済とその崩壊の大きな理由の一つに団塊の世代が絡んでいると思う…

国谷裕子「キャスターという仕事」

テレビからもこの本からも聡明さが伝わってきます。 映像という偏った上に影響力のあるメディアだからこそ、言葉を大切にしているというスタンスは非常に大切です。 継続は力なり。23年間も続けるなんてすごいことです。 池上彰さんのように本を執筆されては…

鈴木克明 鈴木有紀「不器用なカレー食堂」

インドにここまで傾倒するのはすごいことです。 そしてお店をやるにもしっかりとした芯があります。 譲れないものは譲れない。 このスタンスが魅力的です。 いつかこのお店のカレーを食べてみたい。 カルカッタのサモサが好きだったんですが、あるのでしょう…

村上春樹「アフターダーク」

この本が出た当時に一度読んで、あまり好きではなかったのですが、 10年ぶりくらいに読み返し、そんなに悪くないと思いました。 渋谷あたりの深夜でしょうか。 若者だからこその物語。 徹夜はもう出来ません。 アフターダーク (講談社文庫) [ 村上 春樹 ]…

吉野源三郎「君たちはどう生きるか」

小学生の娘が買ってきました。 すごい本を選んだな、と思いました。 興味があったので読んでみました。 小学生には少し難しいかも知れません。 中学生なら良いかな?人生の困ったポイントで読み返すと良いかも。 もちろん大人になっても不足はありません。 …

yomyom2017

今、過去の記事を読んでびっくりしました。 1年以上更新していませんでした。 久しぶりの更新。 yomyom2017です。 去年は飛ばしちゃってますね。 パール・バック「大地」 長いですが、最初が特に面白い。 ヘンリー・D・ソロー「森の生活」 5年くらい前に購入…

アンドリュー・キンブレル「生命に部分はない」

人類は、経済活動のためにいよいよ人間パーツまで切り売りするようになってしまった。 血液、臓器、受精卵、そして胎児まで。 このまま何も考えなければどこまで行ってしまうのか。 カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」の世界が現実になってしまうかもし…

森岡督行「荒野の古本屋」

森岡書店、店主、森岡氏の半生みたいなものでしょうか。 独特の文章に加え、様々な出来事が本に彩りを加えます。 写真集の類は興味がありませんが、すごい世界があるんですね。 本の奥深さを感じます。 荒野の古本屋 [ 森岡 督行 ]価格: 616 円楽天で詳細を…

池上彰「経済学の講義2」

この講義を受講した学生さんは貴重な体験だったのでは。 ニュース編となっていますが、1巻の切り口を少し変えた感じです。 地政学、EU、宗教、金融政策、そして最近の成長企業の理由、など。 それにしても受講者の難しそうな質問に即答できる池上さんは本当…

池上彰「ニュースを疑え」

ニュースを疑え、というタイトルですが、どちらかというと時事問題解説です。 トランプ大統領からはじまり、世界で現在起きている問題を解説します。 その中には確かに正しくないニュースもあるよ、という程度です。 昨日トランプさんが、エルサレムをイスラ…

トルーマン・カポーティ「遠い声 遠い部屋」

最初はとっつき難いし、よくわからなかったのですが、 読み進めていくうちに、先が気になり、なんだかせつない気分になりました。 いろんなものが朽ち果て、沈んで行きます。 2回目読むときはどんな気持ちになるんでしょうか。 遠い声 遠い部屋 (新潮文庫 …

鎌田浩毅「日本の地下で何が起きているのか」

地球はダイナミックに活動をしていて、日本はその活動の影響が大きい場所にあります。 ダイナミックな活動の一つがプレート。 断層の地震も、噴火もプレートが原因。 そりゃそうですよね。 断層だっていつどこでどうなるかなんて誰も予測ができません。 原発…

公方俊良「道元禅師の言葉」

自分の中にしっかりとした幹を持つと、生きていくことが楽になります。 特にいろいろと流されやすいこの世の中ですから。 その幹となる部分にはこの本のような考え方が重要です。 根と言っても良いかもしれません。 台風が来ても、地震がきてもきっと倒れる…

小保方晴子「あの日」

科学の基礎研究は、一朝一夕で結果が出るものではありません。 特に高度化している分子生物学の分野では顕著ではないでしょうか。 STAP現象もその一つです。このとりかかりがもしかしたらすごい結果を生むかもしれません。 少しでも名声を手に入れようとした…

ポール・オースター「オラクル・ナイト」

久しぶりのポール・オースター。 さすがポール・オースター。 よくもここまで残酷なことを思いつくものです。 残酷なので、目を背けてしまう気持ちと、読み進めたい気持ちが共存します。 物語のなかにいくつかの物語があり、こんがらがってしまいそうです。 …

塩野七生「日本人へ 危機からの脱出篇」

多少異論も無いことはありませんが、言い切るのでとても気持ちがよい。 日本の総理大臣にはこのような方がなるべきでは。 「ぶつかるよりも、逃がしては」とか、国も人間関係も1対1がやりやすいのでは、とか非常に共感します。 次も期待して読みたいと思いま…

池上彰「経済学の講義」

経済学と言いながら、近代日本史であり、近代世界史でもあります。 非常にわかりやすい良い本です。 講義を受けることができた人は貴重な経験をなさったのでは。 公害に関する部分がありますが、原子力発電所の事故も公害ですよね。 日本は公害に対してしっ…

「亡国の武器輸出」

平和を希望している日本が知らない間に武器を輸出できるような国になってしまいました。 みなさん知っていますか? 今まで頑なに守ってきた武器の輸出。 2014年知らないうちに閣議決定がされていました。 「防衛装備移転三原則」 事実上どの国にも武器を輸出…

小森敦司「日本はなぜ脱原発できないのか」

再生可能エネルギーには未来があります。 これから伸びていくことが確実な分野です。 それにもかかわらず原子力発電所にこだわっているのは、小池さんのおっしゃるところの「しがらみ」でしかありません。 国民みんなが、再生可能エネルギーを希望すればそう…

夏目漱石「坑夫」

昨年、NHKで「漱石の妻」というドラマをやっていました。 坑夫はある人の体験談を基にしているということをそこで知りました。 そういわれるとちょっと作風が違うような気もします。 言われなければわかりませんが。 炭坑の中が面白い。 安さんが良い味を出…

枝野幸男「事業仕分けの力」

民主党時代で税金の使途を透明化しようとはじめた事業仕分け。 当時の実施内容はともかく、非常に革新的で必要なことだと思います。 政権交代し、5年経った現在、森友学園、加計学園が典型的ですが、透明化どころかすべてが闇の中です。 逆戻りしちゃいけま…

池上彰「日銀を知れば経済がわかる」

日本銀行はアベノミクスで大胆な金融緩和を行いました。 それがうまくいかなくて金利誘導に舵を切りました。 上記のような内容から普段聞かないことまで、日本銀行を詳しく、平易に解説しています。 日本銀行には毅然とした態度でいろんな物事に取り組んで欲…

矢部宏治「戦争をしない国 明仁天皇メッセージ」

戦争は絶対に嫌だと思っている方で、2017年10月22日の選挙の投票先が決まらない方。 一度読んでみてください。 ヘイトスピーチやいろんないざこざがある中で、ぐさっとくるような優しさがあります。 この優しさが平和へ通じるんだと思います。 集団的自衛権…

池上彰「世界から格差がなくならない本当の理由」

簡単に読めますが簡単な問題ではありません。 格差を無くすにはどうすればよいか。 やっぱり道徳心みたいなところに行きつくでしょうか。 アメリカは格差も大きいけれど、寄付の額も大きいんですね。 ある意味すごいです。 どの政治家、政党が格差を無くして…

矢部宏治「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」

もはや戦後ではない、と経済白書が述べていたのは、まさに経済だけのことですね。 日米の安保には非常に深いものがあるんですね。 安倍首相の行動を見る限り、この本の内容はまったくご存知無いのではないでしょうか。 それにしてもひどい話です。 いくら平…

阿川佐和子 福岡伸一「センス・オブ・ワンダーを探して」

お二人の対談本です。 阿川さんが質問することで、福岡ハカセの著書に書いてあることが、網羅的に理解できます。 福岡ハカセの知識入門書といったらよいでしょうか。 詳細を知りたければそれぞれの本を読むと理解が深まります。 阿川さんの良さがそんなに出…

ドミニック・ローホー「屋根ひとつ お茶一杯」

ナウル共和国は、自分の国の資源を取りすぎて破綻してしまいました。 地球も近いうちにそうなってしまう可能性があります。 それを防ぐには、この本のような行動も一つの方法だと思います。 みんなが小さく暮らしても幸せになれる方法はあると思います。 経…

大井田義彰 編 「教師失格 夏目漱石教育論集」

夏目漱石は教師13年 小説家としては11年。 教師の方が長いそうです。 その夏目漱石が、教育という観点でいろいろな文章を残しています。 それらを集めたのがこの本です。非常に面白い企画です。 最初の「愚見数則」にいきなり圧倒されました。 「中学改良策…

レベッカ・ソルニット「ウォークス 歩くことの精神史」

人間は唯一二足歩行のできる動物です。 二足歩行が知恵をもたらしている可能性もあります。 しかし現代は歩くことさえしなくなってきている。 著者はそれに危機感を覚えています。 その理由を人間の歴史、文学、革命、性別、その他様々な視点から述べます。 …

光化学協会「「人工光合成」とは何か」

人工光合成に興味があり、いろいろ勉強してみようと思いました。 面白い内容ではあるのですが、具体的な反応の理解はなかなか難しいものがあります。 それはさておき、今人類は太陽のエネルギーが無ければ生きていけません。 太陽のエネルギーを人類が利用で…