2018-01-01から1年間の記事一覧

三島由紀夫「豊饒の海4 天人五衰」

4巻まで全部読むには非常に時間がかかりますが、最後まで読んでみてください。人生とはこういうものかもしれません。この本は静岡市(清水港)が半分舞台です。 今日清水港の近くに行きました。透がいた場所はあのあたりかな?と想像しました。 もし三島さんが…

三島由紀夫「豊饒の海1 春の雪」

先日、暁の寺を読んだのですが、やっぱり春の雪をもう一度よまなきゃ、と思い、再読しました。数年前に奈良に行ったのですが、帯解駅のすぐ横を通ていました。月修寺のモデルとなったお寺も近くにあったようです。 その時にそれに気が付かなかったことに後悔…

長嶋有「猛スピードで母は」

久々の長嶋有さん。 ありそうなことなのですが、よく考えるとあまり無さそうか。なんでもないことなのに人の心をつかむのがうまいです。 10年以上前に読んだのにすっかり忘れていて、新鮮な気分で読みました。 猛スピードで母は (文春文庫) [ 長嶋有 ]価格…

佐藤文隆「量子力学が描く希望の世界」

量子力学について知りたくて読んだのですが、知識不足のためかなり難解でした。 量子力学の基礎をもう少し勉強しなければいけません。 希望の世界が何かも興味があったのですが、あまり本の内容と関係が無いようです。 量子力学が描く希望の世界 [ 佐藤文隆 …

白川方明「中央銀行」

白川氏の人生、日銀の仕事など、面白く読みました。 勉強になることもたくさんあります。 日銀の仕事は誰がやっても正解は無く、大変なものだと思います。 資本主義経済である限り、バブルの発生と崩壊は必須です。 それをできるだけソフトにしていこう、と…

エンリケ・バリオス「アミ 小さな宇宙人」

地球の現在の概念をいちど取り払って、新しい枠組みで考えて見ましょう。 もしこのままだと人間は絶滅の可能性もあります。 という感じでしょうか。 考えたことのある人であればどこかで接している内容かと思われます。 報道されている内容から、愛がないな…

三島由紀夫「豊饒の海3 暁の寺」

2回目の暁の寺。奔馬をつい最近読んだと思っていたのですが、調べてみたら2012年4月でした。 6年も経過していたなんて。 本多さんの唯識、阿頼耶識に対する考察は本当に難しいです。 いろいろと勉強しないと理解できないかもしれません。 その他はジン・ジャ…

小林快次「恐竜は滅んでいない」

小林氏の本が2冊続きました。 この本は現在の研究者間での定義を軸に展開されていきます。 恐竜のことだけではなく、現生物や、人間のことまで幅広く書かれています。 広い視野をもったすごい人だと思います。 恐竜くんと対談したことあるんでしょうか。 お…

小林快次「ぼくは恐竜探検家」

むかわ竜の発見でたびたび登場した小林氏。 子供のために買った本ですが、大人も十分に楽しめました。 本当のすごい人です。 学ぶことがたくさんあります。 子供達にも何かを感じてもらいたいです。 ぼくは恐竜探険家! [ 小林 快次 ]価格: 1320 円楽天で詳…

宮田珠己「ときどき意味もなくずんずん歩く」

特に読むべき本かと問われると、別に、と答えます。 だからといってつまらないわけではありません。 ところどころ笑ってしまいます。 くだらない、とでも言いましょうか。 ある意味でよい時間の使い方になるのかもしれません。 そんな本です。 ときどき意味…

松原泰道「道元」

2回目にして、少し理解できるようになりました。 この本だけでなく、いろんな経験と、道元のことや禅語に慣れ親しむと、理解が深まると思います。 これらのことが実行できる人間になりたいのですが、非常に難しいかもしれません。 大切なことだと思います。 …

坂本光司「さらば価格競争」

中小企業の経営者さんに是非読んでいただきたい。 忙しい方は、事例はともかく、はじめにと第1章、第3章(全部で50ページ程度)だけでも良いかと。 著者はいろんな企業を見ているのでそれなりの裏付けがあると思います。 さらば価格競争 作者:坂本光司&坂本光…

宮里綾羽「本日の栄町市場と、旅する小書店」

エッセイの棚を見ていて、偶然発見しました。 沖縄件那覇市の栄町市場にある小さな書店。 副店長がこの本を書いています。 店長はお父さんだとか。 市場のことから本のことまで。(ほとんどが市場のことですが) 小さいお店っていいなと思います。 それからこ…

根本きこ「島ぐらし、島りょうり」

沖縄に移住するにいたった思考を知りたかったのですが、詳しく書かれていませんでした。 良いですね、沖縄。 自然と共に暮らすとすれば最適な場所ではないでしょうか。 うらやましい。 根本きこの島ぐらし 島りょうり [ 根本きこ ]価格: 1540 円楽天で詳細を…

ジョン・アーヴィング「神秘大通り 下」

ジョン・アーヴィング氏の作品は全部読んでいるわけではありませんが、これも変わらず良いと思いました。 悲哀が満載のジェットコースターのような展開ですが、なあっけらかんとした救い(未来)があります。 サーカスの息子はまだ読んでいないので、読まなき…

福岡伸一「ツチハンミョウのギャンブル」

福岡ハカセのエッセイ。 様々な物事を独自の視点で語ります。 今回も非常に楽しく読みました。 パナマ事件、ノーベル賞、フェルメール、トランプ、君の名は、ヒアリ。 週間文春は読んだことありませんが、毎週書いていらっしゃるのでしょうか。 それもすごい…

沼口麻子「ほぼ命がけサメ図鑑」

図鑑と書いてあるので、写真やイラストが多いのかと思ったのですが、読み物がメインです。 サメのことは無知状態だったので、目からうろこが落ちまくりでした。 サメ好きになる理由も分かります。 自然は神秘に満ちています。 これからの著者の活躍に期待し…

ジョン・アーヴィング「神秘大通り 上」

まだ上巻が終わったところなので、全体の評価はできません。 ただ、現在と過去がごちゃまぜになっているのにそんなに理解が難しいわけではありません。 久しぶりにジョン・アーヴィングの本を読みたくて手に取りました。 下巻が楽しみです。 神秘大通り (上…

瀬尾まいこ「ファミリーデイズ」

好んで読んでいた瀬尾まいこさん。 いつのまにかご結婚、ご出産されていたんですね。 おめでとうございます。 3歳までの子育て日記みたいなものです。 不安とか喜びはだいたいみな同じなのではないでしょうか。 独身の人だとなかなか分からないかもしれませ…

チャールズ・ダーウィン/夏目大=訳「超訳 種の起源」

いつか読むべき本にはいっていた種の起源。 こどもと図書館に行って、こどものコーナーをいろいろ見ていて発見しました。 14歳に向けた本だとのこと。 大人にも良い本だと思います。 最初にダーウィンの人生が簡単に記載されています。 最後には最近の生物学…

谷村志穂「海猫 下巻」

娘の死に何か後悔を感じる母親。 母親の死に疑問を感じる娘。 三世代の母娘達が懸命に生きる物語。 時代と北国がとても合っています。 邦一と美輝が真剣に会話する場面がもしあったらどのようなものになるんでしょうか。 海猫(下)(新潮文庫)【電子書籍】…

谷村志穂「海猫 上巻」

10年以上前に読んだのですが、細部は全く覚えていませんでした。 函館付近を舞台にした物語。 昆布漁師に嫁ぐ、ロシアの血が流れている女性。 全員が知っているような小さな町。 まだ上巻ですが、読み始めるとあっという間です。 函館に行きたくなります。 …

内村鑑三「代表的日本人」

日清戦争の頃に書かれた本。 西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮 の5人です。 上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹は元から興味があり、いろんなところで触れてきました。 すごい人達。 西郷さんについてはそんなに良いイメージが無かったのですが、こ…

宮本輝「草花たちの静かな誓い」

2014年から新聞に連載されていたようです。 2014年だと宮本氏は67歳前後。 スマートフォンとか、PCのこととか結構詳しいです。 草花のことにも相当通じていますよね。 ミステリーのような内容も織り交ぜながら、いつもの作品みたいなトーンもあります。 けっ…

「一個人主義」

宮本輝さんの短編集を探していたら、これに出会いました。 いろんな人が50歳以降の生き方を述べています。 なるほど、と思うこともあれば、そうかな?と思うことも。 人間の深さが分かります。どの人が、とは申しません。 言葉だけならどうにでもなるんです…

小川洋子「小川洋子の偏愛短篇箱」

小川洋子さんが偏愛する短編集16作品。 どれも面白いものばかりでした。 さすがです。 有名な人でもはじめて読むものばかりです。 こういう短編集は大歓迎です。 小川洋子の偏愛短篇箱 (河出文庫) [ 小川 洋子 ]価格: 1034 円楽天で詳細を見る 小川洋子「…

池井戸潤「かばん屋の相続」

中小、零細企業を中心とした短編集6個。 銀行員を主役にして、これだけ作品が書けるのはすごいですね。 さすが元銀行員。 中小企業の経営をやっている人にはかなり面白く読めるのではないでしょうか。 日々起こっていることじゃなかいと思います。 この本を…

星新一「午後の恐竜」

星新一氏のショートショート、久しぶりに読みました。 短い中にいろいろ盛り込めちゃうのですごいですね。 「理想的販売方」の企画開発部長はどこに行っても大丈夫です。 この本のイラストのヒサクニヒコさんは恐竜の絵を描いている方だとか。 恐竜好きの息…

ドミニック・ローホー「シンプルだから、贅沢」

資本主義経済の中にいるとだんだん見えなくなってくるものがあります。 価値観が少しずつ変わってきます。 そして社会全体には歪が蓄積され、よどみのような場所で変な事件や事故がおきているのではないでしょうか。 人間は何のために生きるのか。 本当の贅…

増田ユリヤ・池上彰「偏差値好きな教育後進国ニッポン」

周りを見渡しても、少しでも良い学校へ子供を入れたい、と思っている親が多いような気がします。 小学生から塾へ通い、夜10時以降に就寝するようでは、本末転倒なのでは?と感じます。 これからは少子化なので、今までみたいに競争よりも中身のある人間が重…