読んだ本のメモ(書棚担当)
夢を見るときの頭の中ってどうなっているんでしょうか。経験がごちゃ混ぜになった闇鍋のようなものです。 昨日は冬瓜の夢をみました。多分スーパーでの出来事です。名前は違うのだけれど、色形が冬瓜だから買って帰ろう、と。数日前にマクワウリが売っていて…
サーミランドはサーミ人の国を意味します。実際に国があるわけではありません。ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアにわたる広大な一帯です。 管さんと小島さんがサーミランドを旅しました。フィンランドの北限まで。宮沢賢治の想いを背負いなが…
世界がこれほど不寛容な時代になってしまったのはなぜでしょうか。誰もが自分ファースト、自国ファーストになってしまっているように思います。 その結果が今世界で起きていることの全てのような気がします。戦争、気候変動、心の問題、パンデミック、格差・…
このまま強欲資本主義が続いて欲しい、と言う人は少ないのではないでしょうか。何よりもお金や効率が優先される世の中では閉そく感もありますし、その結果、疾病や環境問題も起こります。 ではどんな世界が必要か。何年もかけておぼけん(渡邉賢太郎)さんが思…
浜松市の駅前の高いビルから街を見下ろすと、たくさんの人が住んでいるんだと実感します。かなり遠くまでびっしりと街並みが見えます。おおよそ80万の人々がこの土地で生活をしています。 ここ数年日本人は毎年80万人くらい減っています。毎年浜松市が消滅し…
一人当たり一日に12万5000キロカロリーを消費している現代。(この本から20年くらい経過していますが、1.4倍くらいになっているようです。) 江戸時代は0キロカロリー。昭和30年頃が1万キロカロリー。 その頃と比べて人類は幸せになっているのでしょうか。あま…
遺伝子の構造、二重らせんを解明したのがジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックです。この二人は実験の手を動かすよりは頭の中で思考実験をする方でした。それでもなぜ解明できたのか。ロザリンド・フランクリンという女性が撮影した写真を見たから、…
都市部に住むということは、インフラや食べ物にお金を払う必要が生じる、ということです。 田舎に住むと、例えば畑があれば野菜はある程度自給できます。裏山を持っていれば、電気に頼らず暖を取ることができます。 もう誰もいない村の家を購入した服部さん…
この巻の時代はおおよそ紀元前500年代~紀元前200年代。まだまだ黎明期のローマについて。やっとイタリア半島全体が見えてきたくらいです。 紆余曲折ありました。一歩進んで二歩下がる。 味噌が発酵するように、少しずつ何かが変わってゆきます。この時代か…
ここ数年クマに関するニュースが増えています。食料不足が生息域の問題につながっているようにも思います。気候変動もその一因なのでしょう。 本当にクマに出会ってしまった場合、どうしたらよいでしょうか。 長年クマから様々なことを教えてもらっている姉…
ついに手を付け始めてしまいました。ローマ人の物語。文庫で43冊。 時代はおおよそ紀元前700年代~紀元前500年代。黎明期のローマについて。まだまだ小さな地域でしかありません。 6人の王を経て共和政時代に入ります。もう共和政です。 ここまで来るのだっ…
恐竜の存在はとても不思議です。実在の生物であること。巨大であること。人間には想像できないくらい昔に生存していたこと。 ロマンの塊みたいなものですね。面白くて時間を忘れてしまうのも無理はありません。 反対に本当に好きでなければできない研究とも…
物理学者が生命を考えました。まだ遺伝子の構造が分からなかった頃。 なぜ原子に対して動物はこんなに大きいのか。遺伝とは、突然変異とは。エントロピーの増大から逃れるには。 難しい内容でした。翻訳も古いので福岡伸一ハカセに翻訳していただきたい。 そ…
自分で考えるというのは、言うは易く行うは難し、の典型です。テレビやSNSの意見に容易に飲み込まれてしまう今日この頃。そこにあるものをあたかも自分の考えのように思ってしまうと、変な方向へ行ってしまいます。その方が楽で気持ちが良いからなのでしょう…
ここ数年、人類がこれほどmRNAやPCRという言葉を聞いた時代は無かったのではないでしょうか。DNAの構造が分かってからまだ70年。ヒトゲノム計画の終了から20年。 人間の体は、自分が意図せずとも巧妙な働きをしています。 遺伝子とは何か。DNAとは何か。ど…
絶滅危惧種、純喫茶。喫茶店だけではなく小さなお店はどれもレッドリストに入ります。果物やさん、八百屋さん、魚屋さん、肉屋さん。自身を含む人々が安さや便利さを追求した結果でしょう。 イオンやコストコばかりになってしまったらつまらないです。食事に…
おそらく人類は遺伝について古くから知っていたのではないでしょうか。親子の外観の類似だけでも何か感じたに違いありません。 学問的に考察を始めたのがメンデルやダーウィンです。 それから100年。遺伝子がどのような構造をしているか突き止めたのがジェー…
首都圏の電車は、路線が3次元的に複雑に絡み合って、路線図を見てもどうやったら最短で辿りつけるのかよくわかりません。 最近はSuicaで何でも乗ることができるのはとても便利です。 東京都心の土を全部取り除いたら、すごい構造を見ることができるのではな…
野球選手のサインボールって、全く字が読めなくて、小学生にはあまり価値が感じられませんでした。なぜあんなにくるくるまるまったり、飛び出したりしているのか。なぜ英語なのか。なぜ普通に日本語で氏名を書けないのか。そんな人はどこにもいないのか。 こ…
時間や空間が細かく分断され、そこに入り込んでくる経済的活動。スマートフォンとSNSの組み合わせはさらに効率的にその役目を果たします。 暇な時間はジリジリと浸食され、何かせずにはいられないのが現代に生きる人の実感なのではないでしょうか。オーバー…
昭和、平成の時代よりも柔軟な働き方ができるようになった現代。それでもブラックな職場はたくさんあるのでしょう。 人間は本当はある程度食べることができれば、齷齪働く必要がありません。あとは生きがいの範囲でボランティア的な活動で良いはずです。ケイ…
日本銀行の金融政策の理念:「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」 日本銀行は物価を安定させるために主に金利を操作しています。ここ10年以上はゼロ金利やマイナス金利、量的緩和を実施してきました。 物価はなかなか前年比2%…
迷路にはまり込んでしまったような不思議な文章。随筆とありますが、半分くらい、いや半分以上妄想なのではないでしょうか。 借金についてたくさん書いています。ナニワ金融道を思い出してしまうような。内田百閒金融道。 全てにおいてルーズなのですが、強…
人間が生きて行くために必要な食料。その食料は太陽と大地からの恵みです。農業はその恵みを変換する作業と言ってもいいかもしれません。 もし目の前に潤沢に食料があったら人は齷齪働くのでしょうか。おそらく生きがいとしての労働以外は必要無いと思います…
麗子像で有名な岸田劉生。どんな人生を送ったのでしょうか。麗子像のモデルの麗子さんが、父親のことについて語ります。 自分に厳しく、才能もありました。ただ晩年は楽しいことへの誘惑に負けてしまっていたようです。お酒がメインですね。毎年元旦に「今年…
ある人の行動や嗜好を点だとします。点が積み重なって線や面、そして立体化してその人の人生になってゆきます。 読書もその点の一部です。面白いと思う本は人それぞれ異なります。立体の中心部に近いほど面白いと感じる本ではないでしょうか。 新井さんは書…
牧野富太郎の生涯を要約したような内容です。 小学校に掲示してあった植物の絵に魅せられた牧野富太郎。生涯をかけて日本の植物を研究することに。 様々な障害がありますが常に前向きです。金銭的であれ人間関係であれ天災であれ。 長い間一つの事にのめり込…
田舎の閉塞感。親子関係。兄弟関係。男女関係。自由にふるまう人、まとめようとする人。すぐに怒りをぶつける人、なだめる人。過去と未来。 様々な要因がからまりあってある事件が起きてしまいました。嘘をついているのは誰なのか。破壊されたものを元に戻す…
詩人である吉野弘さんが1970年代に書いたエッセイ集。 ことばを扱う人であるからこそ、ことばにとても敏感に反応します。ことばに対してとても柔軟です。これまでになかった組み合わせについても興味を持って考えます。そうやって新しいことばが定着してゆく…
昭和、平成、令和と時代を経るにつれ、何か昔のしがらみみたいなものから自由になっている気がします。その一方、自由や多様性という名のもとに、正しさの範囲が狭くなっているのでは、と思うこともあります。 正しさ、という言葉も難しいいですね。何が正し…