2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

由来

地元の大学生がフィールドワークでお店を訪ねてくれたり、生き方や働き方を熱心に考えたりしている姿からは、いつも希望や明るい未来を感じます。 「ひつじ日和という本屋をなぜ始めたか」について興味を持つ方も、時折いらっしゃいます。 明確な由来につい…

今野真二「日日是日本語」

日本語学者の今野氏が、2018年にことばについて考えたことを日記として記述したものです。 日々丁寧に考えていることが伝わります。 買ってきたソラマメの袋に「蚕豆」という記載がありいろいろと調べてみたり。 お釣りをもらって、なぜ「釣り」なんだろう、…

赤い傘

雨が降り出し、駐車場もありませんし、この後はどなたもみえないかも…。 ぼやっと気を抜いていますと、お店の古い扉のガラス越しにはっとするような赤い傘が映りました。 雨の日に明るい色の傘っていいものですね。 物持ちがいいので当分先かもしれないです…

夏目房之介「漱石の孫」

もし自分が夏目漱石の孫だとしたら、どのような人生になっていたでしょうか。 外部からあれこれ言われることの嫌悪感と、でもなんとなく誇らしい気持ちが入り混じり、普通ではない10代だということが容易に想像できます。 房之介さんは漱石の長男の子供です…

2021年9月の予定

2021年9月の予定です。土日はおやすみです。祝日は営業予定です。(タップorクリックで拡大します。)読書空間 ひつじ日和

樋野興夫「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」

読書をしていると、心に残る言葉に出会うことがあります。 それはその時の心の状態により変わります。 何度もそのような言葉に救われてきたように思います。 樋野さんはガン哲学外来で言葉の処方箋を出します。 その一部は読書で出会ってきた言葉たち。 患者…

珍客

最近、営業時間外に毎晩やってくる珍客。 だんだん愛着がわいてきたのか、ついに家族みんなが話しかけるようになりました。 「いえもりさん」「やもりん」「やもさん」 それぞれが好き勝手な名を呼びます。 たまに来ないと今日はいったいどうしたんだろうと…

近藤滋「波紋と螺旋とフィボナッチ」

鳥はなぜあんなに簡単に空を飛べるのでしょうか。 カブトムシや蝶々、蝉は蛹のときどのような変化を起こしているのでしょうか。 ハチや蝶々はベランダにある植物も見つけてしまいます。 どのようなセンサーを持っているのでしょうか。 自然界にはさまざまな…

朝、書棚に白洲正子さんの「木」という文庫本を並べながら、ふと浮かんだお客さまの顔があります。 以前、ご自身の名に「木の字が含まれていて…」と幸田文さんの「木」を購入された方のお顔です。 奇跡的に並べた日にそのお客さまがいらして、この本をみつけ…

宋 欣穎「いつもひとりだった、京都での日々」

かつて琵琶湖から京都まで船が行き来していたと、初めて知った時にはとてもびっくりしたものです。 滋賀県と京都府の間は険しい山があったと記憶していたので。 その琵琶湖疎水の近くに住むことになった、台湾からの留学生 宋さん。 満開の桜は華やいでいた…

伊与原 新「リケジョ!」

世の中には理系の女性が増加しているようです。 平成5年に比べて平成25年は2.1倍の6万6千人という統計もあります。 それから8年も経過しているのでさらに増えているかもしれません。 理系、文系の得意不得意に性差は無いのではと想像します。 DNAの二重らせ…

黒木登志夫「新型コロナの科学」

2020年に起きた新型コロナパンデミックについて、科学的な視点で詳細に述べています。 黒木氏は山中伸弥氏のホームページでも情報発信していました。(現在は閲覧できません) スペイン風邪やペストなどの過去の疾病との違いは、科学技術を活用できることでし…

一歩一歩

「ポール・スミザーの気持ちがスーッとラクになる生きるヒント」 いつ開いても、気付きと恵みのある大好きな本です。 生命力と知恵にあふれる植物たちの姿から得た「生きるヒント」を、ガーデンデザイナーのポール・スミザーさんが語りかけるように教えて下…

堀部篤史「街を変える小さな店」

京都の恵文社一乗寺店の店長だった堀部さん。 現在は誠光社という本屋さんを営んでいます。 その志の高さにただひれ伏すばかりです。 「本屋は街の光です。誠光社の試みが広く認知され、同じスタイルの本屋が全国に百店舗できれば、薄暗くなりつつある街も少…

河合隼雄「より道 わき道 散歩道」

河合隼雄さんの本は、より道して迷子になったような気分になります。 読んだ直後には、理解したつもりでいます。 数日後のその本を手にとって思います。 「何が書いてあったんだっけ?」と。 とても良いことが書いてあった気がするのですが。 解説で松家仁之…

おひとついかが

艶々ときれいなすだちをいただきました。 かぼすや青ゆずとの区別があやふやだったので調べてみますと、「3つのうちでいちばん小さく、酸味が少なくてしっかり香る」と知りました。 今日は朝から雲ひとつなく晴れて暑いので、絞ってジュースにしたら気分爽…

きことわ

学生の頃、旅先で出会ったきこちゃん。接点は少なかったけれど「きこ」という響きが彼女にぴったりで、その名は強烈に覚えています。あの紀子さまが紀子さまとして知られる前から、既にきこちゃんだったなんて。もし自分がニ文字で〇子という名だったらどん…

オードリー・タン「自由への手紙」

35歳で台湾のデジタル担当大臣に就任したオードリー・タンさん。 とても自由で、柔軟で、優しさを感じます。 日本の政治も30代が活躍できると良いですね。 臨機応変、スピードは要ですが、若いからこその特権でもあります。 オードリー・タンさんは自らを「…

「繊細さん」の本

気質と上手くお付き合いできている方なら、肯定感の高揚本になるかもしれません。 もし、お悩み真っ最中でしたら、きっといい相棒になってくれます。 「繊細さん」と、さん付けしてくれるのがうれしいです。 否定的にとらえがちなことに思えても、美点とは表…

野澤幸司「妄想国語辞典」

ちびっこたちが小さい頃、言い間違えをメモして楽しんでいました。 「足にたいほうする」 正:包帯 「アレルギーチャージ」 正:エネルギーチャージ 「ゴールデンウィークリー」 正:ゴールデンウイーク 「おみくじのちき」 正:吉 などなど。 この本もにた…

澤円「「疑う」からはじめる。」

このような本を読む時に、前提が違っていると全く逆方向に行ってしまうなと思うことがあります。 特に「幸せ」や「豊か」という言葉に対する認識です。 ある人は金銭的なものを、またある人は内面的なもの、そして全く別なものを想像する人もいるかもしれま…