朝、書棚に白洲正子さんの「木」という文庫本を並べながら、ふと浮かんだお客さまの顔があります。
以前、ご自身の名に「木の字が含まれていて…」と幸田文さんの「木」を購入された方のお顔です。
奇跡的に並べた日にそのお客さまがいらして、この本をみつけて下さった時は、本当にドキドキしました。
ひつじ日和では、たまにそんなミラクルが起こるのです。
出掛けた先で立派な木に出会えるとうれしくなりませんか。
木の写真をつい撮りためてしまいます。
帰宅後のお楽しみ「この〜木、なんの木〜」と手に取ると、必ず豊かなものをもらえるこちらの本。
日本の木の伝統や人との関わりについて、白洲さんの感覚と体験を通じて深められた思考を共有させてもらえます。
白洲正子さんですから、もちろん木の話であって木の話にとどまりません。
読み方ひとつとっても古名やら別名やら…。
樹齢何百年、いにしえからの便りをじっくりと楽しめます。
ここ遠江からは小国神社の檮(いすのき)が取り上げられていますよ。
読書空間 ひつじ日和