2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

志賀直哉「小僧の神様・城の崎にて」

短編が18編入っています。 志賀直哉は「暗夜行路」をだいぶ前に読んで、読めないな、と投げ出しました。 数年後「小僧の神様」を読んで、すごいな、と思いました。 この短編集も前半はすごいな、と思うものが多いのですが、 後半はなんだこりゃ、というもの…

夏目漱石「草枕・二百十日」

グレン・グールドが愛読していたという「草枕」。 ちょっと難解だけれど、2回目の方が少し理解が進みました。 画工なんのに1枚も絵を描きません。 「二百十日」は阿蘇山に登る話です。 二人の掛け合いが面白い。 でも大きな野望があります。 いろんな感情を…

岡村知彦「飛脚かがり」

岡村氏には小学校のときにスケートを習いました。 数年前、会話する機会があり、武田信玄のかがり火のことを聞きました。 自分の無知を恥ずかしく思うと同時に、すごいことだな、と思いました。 実家にこの本があったので、引っ張り出してきて読みました。 …

飯間浩明「辞書を編む」

最近ことばや辞書に興味があり、いろいろ読んでます。 三浦しをんさんの「船を編む」は物語になりすぎてしまって、少し辞書つくりの部分が物足りませんでした。 この本はそのニーズを満たしています。 ことばに対する愛がなければ辞書の編纂はできません。 …

ポール・オースター「偶然の音楽」

確か前回はナッシュと同じ年齢のときに読んだ記憶があります。 もうだいぶ前のことです。 そのときも面白いと思ったのですが、今回も同じように面白く読みました。 誰にでもこういう人生になる可能性を秘めているのではないでしょうか。 昔ジュビロにいた奥…

カズオ・イシグロ「日の名残り」

10年近く前に一度読んで、面白い本だな、と思いました。 先日ブックオフで見かけたので手にとって見てみました。 本にかなり書き込み(傍線や丸印)があり、それらにも惹かれて購入。 やはり良い本は何度読んでも良いものです。 時代設定、登場人物、舞台、全…