2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

若松英輔「生きていくうえで、かけがえのないこと」

先日読んだ、吉村萬壱さんと同じタイトルの本です。 25個のテーマについてお二人がそれぞれ想いをめぐらします。 別々に読むとお二人の個性が見えてきます。 テーマ毎に双方読んでいく方法も面白いかもしれません。 若松さんの文章は平易なのですが、考えさ…

細川護熙「不東庵日常」

60歳で政界を引退した細川さん。 湯河原での生活を愉しんでいます。 愉しみの根源は芸術や読書にあります。 作陶、書、茶、読書、畑。 晴耕雨読。 知識は多様で、教えていただくことがたくさんあります。 後半の残生百冊は貴重なリストであり、読むべき本だ…

桃の花

桃の花がきれいに咲いてくれました。 おひなさま用の桃の花を購入する時はたいてい小さなつぼみで、なぜかうまく咲かない年もありました。 そのせいか少し苦手意識があったのですが、お花屋さんで働いた経験のある方に枝物のアドバイスを伺っておいたおかげ…

吉村萬壱「生きていくうえで、かけがえのないこと」

若松英輔さんの本に同じタイトルのものがあります。 装丁の雰囲気も同じ。 どうやら双子のような存在でした。 二人でテーマ10個ずつ出し合います。 合計25個のテーマについて二人でそれぞれエッセイを書いたそうです。 (5個は編集者が出したテーマとのこと…

赤澤智「人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた」

「誰にも雇われず、誰も雇わず、自分がやりたいことで生きていくための本」 実際に喫茶店を一人で切り盛りしている赤澤氏が、そのポイントを物語を通して伝えます。 これから何かを始めたい人に向けての応援歌です。漠然と「今のままで良いのか」と考えてい…

白洲正子「十一面観音巡礼」

何かに呼ばれているようにこの本に辿り着きました。 白洲さんが1970年代に十一面観音を訪ね歩きます。 奈良、三重、福井、岐阜、そして長野県上田市まで。 十一面観音がこんなにたくさんあり、しかも多様なことにびっくりしました。 写真も多く、読みやすい…

2021年2月の予定

2021年2月の予定です。営業日 平日(9時~16時頃)おやすみ 土曜日、日曜日※17時前後まで開けている日もあります。※祝日は開店予定です。読書、瞑想等にご利用ください。読書空間 ひつじ日和

日本のこよみ

1年を24等分した二十四節気。 さらにそれらを3つに分け、1年を72等分した七十二候。 今日ご紹介するのは日本の四季の豊かさをしみじみ感じられる2冊です。 ひつじ日和のレシートひとこと欄にはこの2冊を参考に時候を記しています。 当初は「ごきげんな1日を.…

シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」

テーマは扇動です。 大衆をどうやって味方につけるのか。 シーザー暗殺の正当性を主張するブルータスの演説に、市民はブルータスに同情します。 その直後のアントニウスの演説を聞くと、考えが180度変わります。 シェイクスピアは民衆の愚かさを皮肉っている…

杉本博司「江之浦奇譚」

まさに奇譚です。杉本氏が様々な因縁に引き寄せられ、江之浦測候所を作ります。ことのはじまりは平成6年。自ら体を動かし、アンテナを張り、西に石があれば赴き、時には因縁のある物たちが意思を持っているかのように集まります。杉本氏の知識があるからこそ…

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー「「森の生活」を漫画で読む」

ソロー「森の生活」は非常に長く、少し読み難い部分もあります。 漫画で読めるのは良いことではないでしょうか。 前半は漫画、後半は「森の生活」と「市民としての反抗」の抜粋(文章)です。 この本1冊で概要が分かります。 ある意味において十分と言える内容…

TOKYO NOBODY

''誰もいない東京''というだけでかなりインパクトがあります。 どうやってこの瞬間を撮ったのだろうと見入ってしまいます。 この写真集の発売は2000年。 20年以上の時が流れて今、あらためて見てみるとなんとも言えない気持ちになってきます。 山下達郎さん…

長尾剛「西郷南洲翁遺訓」

西郷(隆盛)さんは自身の思想を著作として残していません。 慕う人達が編集してまとめました。 どれも納得するものばかりです。 後世の人たちにも何かしらの影響を与えている理由が分かります。 「大切なのは、常日ごろの、”何でもない暮らし”の中における心…

ゆるめる 温める 巡らせる

身体の声に耳を傾け整えていく。 自分自身を愛し、慈しむ。 自分のことは後回しにしがちな優しい人ほど必要なことなのかもしれませんね。 写真も美しく見ているだけで浄化されます。 この本の智慧を少しずつ実践して心身を整えていけば楽しく歳を重ねられそ…

心に虹

立て続けに音楽っていいなと思うことがありました。 ひとつめは、よく聴いている曲を紹介され、ちょうど持っていたのですぐ聴いてみると、ぱっとその世界に惹き込まれ、気持ちがよくわかった時。 もうひとつは、この曲はあなたのイメージだよと伝えたらとて…

呼吸はだいじ

まるでヨガの先生が、クラス前にためになるお話を優しく伝えてくれる時のように、著者に語りかけてもらっているようです。 「呼吸はだいじ」 そう実感する場面を経験するほど、この本がありがたい頼れる存在に感じます。 「人間はみな、もともと明るく前向き…

クリシュナムルティの日記

今、大切に読み進めている本をご紹介します。 日記なので1日分くらい少しずつ。 お店番の合間に読んでは本を閉じ、手の中の本を感じながら、ただぼーっとします。 だからちょっと暇そうな時間帯にぴったり。 まだ読み終えてもないのにこうしてご紹介するのは…

レイチェル・ジョイス「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」

思いもよらず歩きだしたハロルド・フライ。 なぜ歩くことになってしまったのか。 そこにどんな過去があったのか。 挫折、出会い、苦悩、痛み、開放、そして慈しみ。グーグルマップでハロルド・フライの通った道筋を追いながら読みました。 夫婦関係も重要で…