小川三夫「棟梁」

 
木、ものづくりに対する姿勢、組織、人についての考え方、
人の育て方、生き方、全てにおいて参考になることばかりでした。
 
合宿のような修行、育ちたいと思う人だけが育つ環境、
不器用な方が良い、任せることについて。
 
8章の「口伝を渡す」の言葉も覚えておきたいものです。
 
それにしても、日本にはもう太い木は無いんですね。
残念な時代になってしまいました。
 
 
 
 
 
 
「不器用の一心に勝る名人はいない」
木よりもコンクリートはもたない。(30年くらい)
未熟なうちに任せる。懸命にやる。任せたら余計なことはしゃべってはだめ。
言葉はごまかす
孤にして群れず
「堂塔の建立の用材には木を買わず山を買え」
「木は方位のままに使え」
「堂塔の木組みは寸法で組まず木の癖で組め」
「木の癖組みは工人の心組み」
「工人たちの心組は匠長が工人への思いやり」
   人の癖を見抜き、木組みをするように人の心もくみ取る。
「百工あれば百念あり、これを一つに統(す)ぶる。これ匠長の器量なり。
 百論一つに止まる、これ正なり」
「百論一つに止まる器量なき物は謹み畏れて匠長の座を去れ」
 
 
 
 

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