岸政彦、柴崎友香「大阪」

 
先日の選挙結果を見て”大阪府はまるで別の国のよう”と思いました。
都構想も良いのですが独立国構想はいかがでしょうか。
 
 
岸政彦さんと柴崎友香さんが交互に大阪について語ります。
 
柴崎友香さんの文章がとても正直で、誠実です。
日陰のような中学校時代、サブカルチャーに身を浸した高校時代以降。
バブル景気は経験していなくてもその余韻を感じており、現在に危機感を持ちます。
東京しか知らない人たちが政治をしていることの危うさも。
 
 
大阪には数えるほどしか行ったことがありませんが、なんとなく街の雰囲気に馴染めないような感覚がありました。
言葉では表すことのできない不思議な感覚です。
 
主に女性の乗る自転車のハンドルには全て日傘が付いていることにびっくりしました。
「さすべえ」という商品なのですね。(P126)
 
 
 
 
「これだけ大勢いる人が、一人に一つずつ人生がある人たちが、誰も自分とは関係がなかった。わたしがここにいることを、わたし以外の一人も知らなかった。うれしかった。」
 
 
 
 
岸政彦、柴崎友香「大阪」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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