辺見庸「水の透視画法」

 
長野県に住んでいる時、信濃毎日新聞を取っていました。
結構良い新聞で、そこにこのコラムが掲載されていました。
自分の生活周辺から、世界情勢まで、その内容は多岐にわたります。
 
空飛ぶ蜘蛛の話が出ていてびっくりしました。(58ページ)
去年宮本輝さんの本で知ったばかりでした。
 
 
2009年7月の文章(164ページ)
”オバマ大統領は、いつか広島で反核演説することが万々一ありえても、原爆投下を謝罪することは絶対にないだろう。”
先日起こった出来事そのままですね。
あれはあれで感動的でしたが。
 
 
リハビリのことを自主トレと言うのも好きです。(116ページ)
 
 
誰しも思考のめぐりにはなかなか言葉が追いついていかないときがある。
いいよどみやいい詰まりはそんなときにぽかっと生まれる、山奥の湖のように静謐な空隙であり、今日のようにやかましく中身のない饒舌社会にあってはいっそ新鮮で惹かれる。(187ページ)
 
 
 
 
 
読書空間 ひつじ日和