日曜日に浜名湖に架かる橋を通った時のことです。
車の外は寒いけれど、光はまぶしいくらい降り注ぐ午後。
空にはたくさんの鳥たちが「く」や「へ」のような字をつくりながら飛んでいきます。
大小さまざまいて名前もわからないし、いつもこうなのか、季節や時間によるものなのかも知りませんがとても気持ち良さそうです。
しばらく眺めていると隊列を乱したり、単独行動をする鳥も...。
人と一緒だなと密かにうれしくなりました。
そういえば小学生の頃、よく父に連れられてこの辺りに釣りに来たっけ...。
たいして話すわけでもなく、釣りをする父の周りでひとり遊びながら、波の音を聴いている時間が好きでした。
そして父もきっと、釣れても釣れなくてもどちらでもよかったのでしょう。
早々に車を手放し身軽になった父が、もう出番は無さそうな釣り竿をまだしまいこんでいた気持ちが、ほんの少しだけわかったような気がしました。
海、川、湖、遠くには山。この辺りはなんていいところなんだろうと、あらためてありがたく思いました。
帰りにはスーパーでいつものお買いもの。
もう菜の花が並べられていたので、さっそくおひたしにしていただきました。
あの独特のほろ苦さを美味しいと言ってくれたこどもたちに成長を感じた日曜日でした。
読書空間 ひつじ日和