物と向き合うこと、人と向き合うこと。対峙するのが怖い時もあると思います。
どんな人生の難問も「突き詰めたら親との関係性にヒントがある」と、どこかで読んだことがあります。
「親の家を片付けながら」
共感できること。違う受け取り方だなと感じること。双方ありながら、興味深く読みました。
作者はフロイト研究で知られる精神分析学者のリディア・フレムさん。その道の専門家が「親の死」という個人的な事柄を、どのように捉えるのだろうか。〈人には語れなかった感情を語らせた本〉というところに関心を持ちました。
親に限らず、また、生死も関係なく、誰かや何かとしっかりと向き合うことは、たとえ時間がかかったとしても、後に驚くほど軽くなれるものだと思います。
もう会えないという存在であっても、本当はいつでも心を通わせられると私は信じます。これからもずっと、大切な人たちに愛と感謝を伝え続けようと思います。
リディア・フレム「親の家を片付けながら」
読書空間 ひつじ日和