音楽と生命

 

ニューヨークにゆかりのあるお二人が対談をしました。
音楽家 坂本龍一。
分子生物学者 福岡伸一。

ロゴスと自然(ピュシス)を中心に据え、生命と音楽について語ります。

「ロゴスは人間の考え方、言葉、論理といったもの」です。

歳を重ねるについて、しだいに柔軟になっていくお二人。
若い頃にがちがちなロゴスを追求した結果ということも共通します。

 

音楽は人間の感情を揺さぶります。
それは音が自然でありながら、数学で説明できてしまうくらい整然としたものだからではないでしょうか。
ピュシスでありながらロゴス的にも説明ができてしまう。

 

結局はバランスの問題に行きつきます。
どちらか一方に偏った考え方、見方をしてしまうと思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

 

経済活動はロゴスに偏っているため、自然災害や精神的な疾病などのピュシス的なものからの抵抗を受けているのではないでしょうか。

 

時には会社を休んでゆっくり音楽を聴くような時間も必要なのです。

 

 

坂本龍一 福岡伸一「音楽と生命」

 

 

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