正岡子規の人生は流れ星のようです。
短いけれども眩しいくらいに燃焼します。
頑固な面もありそうですが、考えをすぐに改めることのできる柔軟性もありました。
好きなことには熱中するけれども、興味が無くなるとすぐに投げ出します。(誰でもそうかもしれませんが)
この熱量はいったいどこからやってきたのでしょうか。
俳句、短歌はもちろん、漢詩についても才能がありました。
まるで正岡子規と長い年月を過ごしたような感覚に陥る本です。
これを書いたのがニューヨーク生まれのドナルド・キーンさん。
日本人より日本人の感覚をお持ちです。
「世界文明の極度といへば世界万国相合して同一国となり 人間万種相和して同一種となるの時にあるべし 併シ猶一層の極点に達すれば国の何たる人種の何たるを知らざるに至るべし」(P271)
ドナルド・キーン「正岡子規」
読書空間 ひつじ日和