解放

 

大室山

 

日々の暮らしや読書で感じる心の動きを観察しながら過ごした一年が終わります。怒りやその奥の哀しみ、恐れ、欲望など。ある程度はおそうじ済みのつもりが、予測しないところからも浮かび上がってきたりして。種々の感情がみつかった先の解放感を味わいました。本音が導いてくれた気がします。心の旅の満足感。旅をしている自覚のない若い頃よりも、豊かで愉快な発見が楽しいです。

 

高校生の頃、書道製作で何か文字を選んで書く時に、後ろの席の子に思い付いた言葉を「お、それいいね〜」と取られてしまい、仕方なくそこらに載っていて適当に選んだのが「自由奔放」でした。悪くはないんだけど何か違うな〜と、書いて彫って刷っての作業中ずっと、違和感がありました。より私の気持ちにしっくりくるのは「自由自在」だったと後に気付きました。大切にしたいことは、自由自在。禅語としても好きなひと言です。

 

思うようにならないこともありますが、それを越えていく。さまざまな囚われや思い込みを外していくゲームみたいに。自分で作ってしまった制限から解放されていくこの感覚。これからも楽しみたいな。どんどん軽くなって、ふわっといい風にのって♪

 

心のままに過ごせた一年だったでしょうか。透明な状態の心の声は静かで控えめ。放っておくとかき消されてしまう。でも、きちんと聴こうとすれば応えてくれますね。

 

目に映る全てと心に浮かぶ人全てに感謝を。今年もありがとうございました♡

 

 

読書空間 ひつじ日和