岸本佐知子「ひみつのしつもん」

 

最近はIDとパスワードを設定することが多くなっています。
IDはメールアドレス、というところが多いでしょうか。

以前メールアドレスを変更したとき、IDを変更できる場合と、旧メールアドレスをそのまま使い続けなければいけない場合があり、不親切を感じたことがありました。

IDは旧メールアドレス。
連絡先は新メールアドレス。
統一すればよいのに。

それに輪をかけて面倒なのがパスワード。
使い回しはやめてください。
数字と記号を混ぜてください。
誕生日はだめです。
うんぬんかんぬん。
覚えることは不可能です。

うっかりパスワードを忘れてしまった場合のための「ひみつのしつもん」。
出身地や好きな食べ物などを聞かれます。
決めたときは絶対に忘れない、と思っていますが、絶対忘れます。
脳の七不思議の一つです。

 

そんな表題作「ひみつのしつもん」を含むエッセイ52編。

逞しい想像力は読み手の想像を凌駕し、にやにやしてばかり。
本当に翻訳家でしょうか?
ちゃんと翻訳していますか?
翻訳内容が面白くなってしまっているのではないかと疑ってしまうぐらい楽しいエッセイでした。

 

パスワードから解放される日はいつかやってくるのでしょうか。

 

岸本佐知子「ひみつのしつもん」

 

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