桜の樹の下には

 

梶井基次郎さんの「桜の樹の下には」に出てきますが、

桜の樹の下には屍体が埋まっている、ということです。

 

「深い河」を読んで、はっとしました。

ヒンズー教では、死体を焼いた場所に樹を植えるそうです。

それが日本に伝わったのでしょう。

吉野の山の桜は全部墓標だということです。

植物と死は深い関係がある、と。

 

 

西行さんも詠いました。

 

「願わくば 花の下にて 春死なん その如月の 望月のころ」

 

 

どういう感情であれ、日本人には特別な樹なんですね。

 

 

あと、ひと月と少し。

 




 

梶井基次郎「桜の樹の下には」

 

 

 

 

遠藤周作「深い河」

 

 

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