宮本輝「血の騒ぎを聴け」

 
気が付くと、宮本氏の本をいろいろと読んでいます。
しかもどれも面白い。
凄い小説家さん。
エッセーを読んでみたいなと思っていたところ出会いました。
 
宮本氏の自身の小説に対する想いも興味深かったですが、
日常を綴った文章も面白かったです。
ときどき出てくる関西人らしいコメントも最高です。
 
軽井沢日記、嫌いなもの、井上靖さんのこと、などが好きでした。
 
 

 

宮本輝「血の騒ぎを聴け」

 
 
嫌いなもの
・非はいつも相手にあるというふうに考えてしまう輩
・人の幸運や幸福を妬んで、やっかむ輩
・何かにつけて「俺がしてやった」「俺のお陰だ」と言う輩
・人は失敗を犯すものだということを知らない輩
デリカシーがなく、姑息で勇気がなく、人を許さないくせに自慢や自己弁護ばかりするやつのことである。
 
 
世界の動きを見ていると、民衆をこれほどまでに貧しくさせ、不幸にさせている思想がいつまでも生き続けるはずは無いし、多くの革命が、ゆっくりと進行したためしもない。
 
突然は必然だ。
 
難しいことを難しく表現しているあいだは、まだまだ至っていないのである。
本当にわかっていれば、どんな難しいことでも簡単に表現できるはずだ。
 
 
読書空間 ひつじ日和