休日、急に早朝の森を歩きたくなり、みんなで早起きして森林公園へ行きました。
こどもたちも急にカメラマンに変身します。
微妙な草木の色合いと森の音を感じながら小一時間歩いて帰宅すると、まだいつもの休日の遅い朝。とてもお得な気分でした。
歩きながら浮かんできたのは、「色を奏でる」という染色家、志村ふくみさんの随筆。
まともに着物すら知らない私にとって草木による染と織の世界は未知。
「草木のすでに抱いている色をいただく」と表現されている草木染めは、まるで魔法のように感じられます。
幼い頃、祖母は着物で働いていた記憶があるし、母の若い頃の美しい着物姿の写真を見ると、自分は大事な何かを知らずにきたのではないかと羨望の思いで日本の美に触れたくなる時があります。
背伸びして手に取った本を何年もかけて付き合っていく。前よりほんの少しだけ近づく。
日本の色と長い歳月向きあった志村さんの深い言葉に、これからも憧れを抱き続ける気がします。
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志村ふくみ「色を奏でる」
読書空間 ひつじ日和