変わらないために変わり続ける

 
 
 
日常生活をぼんやり送っていると惰性で物事の見方がつい偏向してしまうことってありますよね。

たまには自分を中庸に保つために普段選ばない本でも読んでみようかな…。

メッセージ性の高いこのタイトルに思いっきり吸引されながら、福岡ハカセのお話に夢中になりました。

最先端の分子生物学研究を経て、現在はより広い視座から生命全体のありようを探求…と紹介されている著者。

かつて研究修行時代を過ごしたニューヨークの大学に25年ぶりに客員教授として戻られた日々のあれこれが綴られています。

専門性の高い事柄でも文系読者を置いてきぼりにさせない優しさと余裕のおかげで、全く知らない世界を垣間見ることができました。

福岡さんの本を読んでは高揚して話す夫の気持ちを理解できたのもありがたい副産物。

本を読むことで自分が更新されるこの感覚、「変わらないために変わり続けること」に繋がるかもしれないですね。


 

福岡伸一「変わらないために変わり続ける」

 
 
 
 
読書空間 ひつじ日和