瀧羽麻子「左京区恋月橋渡ル」

 
山根くんは中学生のとき、ある元素の周期表に魅せられました。
それは抽象画のようであり、理科よりも美術の教科書にふさわしいものでした。
担任の、理科の先生が、学生のときに美術の授業で描いたものです。
それ以来理系まっしぐらのさえない男子、山根くん。
 
そんな山根くんはある日雷にうたれるような体験(出会い)をします。
 
 
 
植物も動物も山根くんも元素の集合体です。
それも似たような(ほとんど同じ)元素です。
元素も素粒子も細胞も肉眼では見ることができません。
 
その見えないものの集合体がこの地球や人間社会を作っています。
 
 
 
くらくらするくらい不思議です。
 
 
 

瀧羽麻子「左京区恋月橋渡ル」

 

 
 
 
 
 

「世界一美しい周期表下敷き」

 

 

 

 
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