きっかけは偶然見かけた菜根譚(さいこんたん)からの一節を用いたweb上のコラムでした。
水流任急境常静 花落雖頻意自閑
声に出して読んでみたら、なんだかすごく気持ちがいいのです。
水流急に任せて境常に静かなり、花落つること頻り(しきり)なりと雖(いえど)も意自ずから閑なり
この感じは高校時代の漢文の授業を思い出します。
「君たちもいつかわかるようになるよ。」
もじゃもじゃ頭の先生の声はよく響いて耳に心地よく、いつまでも聴いていたくなる声。
その「いつか」に少しは近づけるでしょうか。
水の流れは急であるが辺りは常に静か。
花がおびただしく落ちるが、眺めている心は自然にのどかである。
この一節はどこから?という問いに、書棚から岩波文庫をガサゴソ取り出し、時間をかけてみつけてくれた夫に感謝です。
急流も散る花もなく、ここは穏やかな奥浜名湖。
荒々しい日もあることを忘れてしまいそうな快晴。
外境に煩わされない心境で物事に対応していけば、身も心も自由自在だと教えてくれる菜根譚をかみしめてみる。
本当にそうありたいとなあと願う、静かなお正月でした。
(菜根譚後集の六三 にみつけました)
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洪自誠「菜根譚」
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