クレストブックスはいつだっていい雰囲気ですが、今日は「赤いモレスキンの女」を。
パリの書店主の男が、見知らぬ女のモレスキンの手帳を拾ったことから始まる物語です。
モレスキンって手帳のブランドなんですね。
実はせっかちが高じ、後の者に迷惑を感じさせない程度に身辺整理している私。
謎めいた手帳くらい残してみようかと一瞬、揺らいでしまいそうな赤のモレスキン。
書き込まれた「リスト」が魅惑的です。
作中に登場する実在の仏作家パトリック・モディアノもこの物語の大事な要素。
覚えのある映画「イヴォンヌの香り」の原作者だと知り世界が広がりました。
飼い猫の名はベルフェゴールやプーチン。
呼ぶにはちょっと怖すぎですが。
終始、映画を観ているような気持ちなる作品でした。
実を取る読書だけじゃ、ね。
昔から映画や音楽や物語で、心遊ばすのが何より楽しかったな。
夢中になる時、心は時空を越え自由自在。
先日、古くからの友人とそんな話題になり、
「心の泉を満たそう」
「原点回帰!」
で、意見が一致。
気分にぴったりの一冊になりました。
(こちらは赤いブックカバーの女)
読書空間 ひつじ日和