池田まき子「クニマスは生きていた」

 
日本で最も深い湖、田沢湖。
気候の厳しい東北の地域でも人々がくらしていけるくらいの恵みがありました。
クニマスもその1種。
田沢湖にしか存在しないサケ科の淡水魚です。
クニマス漁ができる家は限定され、人々は湖と共存していました。
 
しかし昭和初期、国策で近くの強酸性の河川水を引き込むことに。
あっという間にクニマスは絶滅してしまいました。
 
 
できることがあったのではないか、と後悔する漁師。
実は絶滅する前に各地にクニマスの卵を送っていました。
どこかで生きているかもと期待もします。
 
 
 
 
人間の都合で絶滅に追い込まれてしまった生き物たちは想像以上にたくさんいるのではないでしょうか。
 
押せば押し返されるのが自然です。
気候変動や疾病はその反作用なのでしょう。
 
 
考えさせられることがたくさんあります。
 
 

 

 

池田まき子「クニマスは生きていた」

 
 
 
本栖湖のヒメマス。
 
 
 
 
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