月は人間の心に何か訴えかけるものがあるのでしょう。
絵画や音楽に度々登場します。
ムンクも月を描きました。
この本には「月光 サンクルーの夜」が掲載されています。
窓から漏れる月光が柔らかく感じられます。
ゴッホと同じタイトルの「星月夜」という作品もあるそうです。
「生命のダンス」の海に映った月も独特です。
原田マハさんも中学生の時にムンクに衝撃を受けました。
その原田さんがムンクの手紙や手記を翻訳します。
批判に打ちのめされる様子があります。
精神的に問題のある時期もあります。
納税への愚痴があります。
この本からムンクの生涯の詳細を知ることは出来ませんが、内面を少しだけ覗くことができます。
自分の喧嘩を絵にしたり(血が・・)、自らの裸体を写真に撮ったり。
作品からは独特の自由なものを感じます。
エドヴァルド・ムンク「愛のぬけがら」 翻訳:原田マハ
読書空間 ひつじ日和