早見和真「店長がバカすぎて」

 

人は多様性に満ちている生物だと思うことがあります。
心の距離感や物理的距離感の相違、おそらく共通して持っているであろう前提のズレ。
これらを原因としたすれ違いも生まれます。
例えば穏便にすませようとして、いろいろ考えて伝えた言葉を真逆に理解されてしまうとか。

そんな少しずつの価値観の違いが日々起きる書店。
契約社員の主人公は奮闘します。
お客様からのクレーム、リクエストしても入らない本、傲慢な小説家、話の通じない店長。
この店長は果たしてバカなのかそれともすごい人なのか。

 

 

第4話のTHE BLUE HEARTSでクライマックスを迎え、所々に張られた伏線はそのままに最終話へ突入します。

 

 

結局見方次第でみんなバカなのかもしれません。

 

 

 

早見和真「店長がバカすぎて」

 

 

 

読書空間 ひつじ日和