〈かわいい小鳥のさえずりや街路樹の緑の香り、それはそれは心地いいのよ。すべてが新鮮に見えてくるから。辛いことや悲しいこと、怒りがあったとしても穏やかになってしまう。〉
〈心が穏やかになったわ。そんな風にかわると、神様は手をさし伸べてくださるものよ。それがわかるようになってからが本当の人生のスタートではないかしら。〉
フジコ・ヘミングさんが目の前で語りかけて下さっているよう。ひと言ひと言が沁み込んできます。本当の人生のスタート。本当の自分を生きる。そうさせてくれるというパリ。
思わず試してみたくなるパリ案内と音楽散歩。こんなうっとりできる本に偶然出会える。古本のいいところだなと思います。
フジコ・ヘミング「パリ音楽散歩」
読書空間 ひつじ日和