風景との対話

 
 
 
 
信濃追分の古本屋さん「追分コロニー」にて直感的に求めた、東山魁夷さんの「風景との対話」という随想。
 
 
 
信州で暮らした時期に出会った大切な一冊です。
 
 
 
以来〈無言の風景との対話の中に、静かに自己の存在をたしかめながらこつこつと歩いてゆくという生き方〉に、慰めや美しさを感じ心のあり方を教えてもらい続けています。
 
 
 
心の奥深くをみつめる姿に興味を持ちました。
 
 
 
少年期、すなおなふるまいの一方で、あらゆる存在に不信の思いに耐えられない自己を持てあましていたこと。
 
 
 
心に密室を持ち、独りでいる時に心からの安息と解放感を強く感じる性質や、心が純粋になれるはずのない時期のこと。
 
 
 
そういった私的な独白にも親近感を覚えました。
 
 
 
同じ景色を見ても同じではない不思議を経験すると、ふと東山魁夷さんの言葉が思い出され、それでいいんだよと励まされている気がします。
 
 
 
絵を描くことはできませんが、出先で出会う風景との対話も、書籍を通じての著者との対話も、私の小さな、確かな、潤いになっています。
 
 
 
最近、作家の原田マハさんがこちらを何かの番組で紹介していたとお客さまから教えていただきました。
 
 
 
じんわりとうれしい気持ちになりました。
 
 
 
 

東山魁夷「風景との対話」

 

 

 
 
 
 
 
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