塩一トンとはどのくらいの量なのでしょうか。
計算をしてみると77cmx77cmx77cmの正方形です。
これを消費するにはどのくらいの年月が必要なのでしょうか。
1日5g(WHO目標)とすると548年。
5人家族でも110年。
気が遠くなるほどの量です。
「一人の人を理解するまでには、すくなくとも、一トンの塩をいっしょに舐めなければだめなのよ」と須賀敦子さんの義理のお母さんの言葉だそうです。
須賀さんは本、特に古典もそのように長い付き合いをすることが必要なのでは、とおっしゃいます。
この本はその須賀さんの、本についての書評、エッセイ、日記を集めたものです。
知らない本は読みたくなり、読んだことのある本についても、自分の浅はかさを認識するとともに再読したくなります。
そして読書の楽しさも伝わってきます。
塩分過多にならないように楽しみたいと思います。
須賀敦子「塩一トンの読書」
読書空間 ひつじ日和