ガルシア=マルケスさんの中短篇集です。
10作品収録。
ガルシア=マルケスさんの作品は輪郭がなかなかつかめないけれど、先が気になって読み進んでしまいます。
「百年の孤独」も「コレラの時代の愛」もそんな感じでした。
きっと細かいところは気にしなくて良いのでしょう。
現実的なものもあればファンタジー的なものもあります。
ある知らせを長い間待ち続ける大佐。
巨大な翼を持った老人。
聖女のような娘を運ぶ父親。
筒井康隆さんは「やるせなさ文学」と呼んだそうです。
確かにもがけばもがくほど抜け出せない底なし沼のようなイメージもあります。
閉塞感や孤独の中にあるちょっとした希望。
何も解決せずに過ぎていく日々。
今日はガブリエル・ガルシア=マルケスさんの95回目の誕生日です。
ガブリエル・ガルシア=マルケス「ガルシア=マルケス中短篇 傑作選」
「ワルツは割増なんだ」「でもなぜ割増なんだい?」「他よりさみしいからさ」
読書空間 ひつじ日和