宮本常一「忘れられた日本人」

 

昭和初期に日本中を旅し、各地の老人にお話しを伺いました。
歴史に名を残すことのない80歳前後の地方の普通の人々です。
幕末からそれまでどのように生活をしてきたのか。
現在の日本で生活している人からは、同じ国とは思えない事柄がたくさんあります。
読むことも書き残すことも特別だった時代。

 

この100年のテクノロジーの発達は異様でもあります。
もし江戸時代前期の人が300年後の江戸時代後期にタイムスリップしても何も違和感は無かったに違いありません。
田畑を耕し、普通に生活ができたことでしょう。

でも江戸時代後期の人が150年後の現代に来たらもうお手上げです。
見るもの全てに驚愕するはずです。

この先どこに向かって行くのでしょうか。

 

渋沢栄一の孫(渋沢敬三)が出てきたり、明治時代の浜松の実業家、金原明善が会話の中に登場したり。

 

150年くらい前の生活は思っているよりも自由がありそうです。
もしかしたら現代の方が窮屈なのかもしれません。

 

 

宮本常一「忘れられた日本人」

 

 

 

読書空間 ひつじ日和