「サリンジャー戦記」

 

他の言語の本を読むことができるのは翻訳する人たちのおかげです。
普段何気なく読んでいるあの本も、かなりの時間をかけて翻訳している人がいます。
どの日本語に置き換えるのか、それが適切かどうかなどを検討します。
それはもう一つの文学作品と言ってもいいくらいです。

AIは直訳はできるけれどもこの作業をすることはまだできないのではないでしょうか。

もうかなり古典といってもいい作品、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」。
40年間、野崎孝さんの翻訳版が読まれ続けていました。
2003年に村上春樹さんが新しく翻訳を手掛けます。(もう20年・・・)
タイトルは「キャッチャー・イン・ザ・ライ」。
チェックを柴田元幸さんにお願いしたそうです。

このお二人(村上さん、柴田さん)がこの本を翻訳する経過や、その方法、内容についてもあれこれとお話します。

 

「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読んで、「サリンジャー戦記」を読み、最後に「ライ麦畑でつかまえて」という順番で読んでみてはいかがでしょうか。

 

”and all ”は今だったら「しらんけど。」にしてしまいたい。

 

村上春樹、柴田元幸「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」

 

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