「優雅な生活が最高の復讐である」とはスペインのことわざだそうです。
復讐という言葉は強すぎですが、言いたいことは「他人を気にするな」ということではないでしょうか。
誰に何を言われてもニコニコ暮らしていた方が幸せに違いありません。
さて、ジェラルド・マーフィーさんという方がいらっしゃいました。
1900年代前半を生きた人です。
アメリカで生まれ、南フランスで暮らします。
絵を描いていたこともありました。
スコット・フィッツジェラルドが憧れた人だそうです。
長編小説「夜はやさし」にも影響を与えた人物です。
そのジェラルド・マーフィー一家の軌跡を辿る本。
とても仲の良い家族です。
優雅な生活を送ります。
誰に復讐するでもなく。
谷底みたいな日々だってありました。
ヘミングウェイ、ピカソ、エリック・サティも登場します。
きっと魅力的な人物だったのでしょう。
生涯でジェラルド・マーフィーの描いた絵は15点くらいだそうです。
楽しい作品です。
晩年少し評価もされたようですが、もっと可能性を秘めているのではないでしょうか。
カルヴィン・トムキンズ「優雅な生活が最高の復讐である」
読書空間 ひつじ日和