浜松にいると藤枝静男さんのお名前を耳にする機会があります。
そよそよと風に乗って来たように。
お医者さんであり小説家であり、とても立派そうなイメージでしたが、この本を読んで印象が変わりました。
退学、受験の失敗、浪人など、より道、まわり道の連続です。
その遠回りが藤枝静男さんを作ってゆきます。
最短距離が良いように思われがちですが、無駄と思われていることも、いつかは糧となり、豊かさにつながります。
若き日の小林秀雄さんも登場。
正直で少し愉快で深慮と配慮の感じられる文章です。
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藤枝静男「藤枝静男随筆集」
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