孤独に生きた人は過去にもたくさんいます。
そして魅力的な人ばかりです。
鴨長明、ヘンリー・デビッド・ソロー、良寛さん。
現在、ポツンと一軒家に住む人や、山中でスモールハウスに住む人々もきっとそうに違いありません。
孤独な時間は、人間の心を少しだけ変化させるように思います。
食品が発酵するように、ゆっくり少しずつ。
齋藤 孝さんは皆が不安を感じているのは孤独ではなく孤独感だ、と言います。
孤独感は気分なので実体は無く、「あると思えばある、ないと思えばない」程度のものなのだと。
そして孤独は教養と密接な関係があり、ポジティブな面もある。孤独ではなく単独と言い換えても良いのではないか、とも。
星野道夫さんの本にこんな言葉が載っていました。
「寒いことが、人の気持ちを暖めるんだ。離れていることが、人と人とを近づけるんだ。」
星野道夫さんの友人キムさんの言葉ですが、きっと様々な単独経験をした星野道夫さんに響いたのでしょう。
ついつながりすぎてしまう時代に必要な時間だと思います。
齋藤 孝「孤独を生きる」
星野 道夫「旅をする木」
読書空間 ひつじ日和