タイトルに惹かれケストナー「人生処方詩集」を開きました。大正解!大笑い。そして、しんみり。序文と使用法も最高でした。
若い頃、私にとっては大変すぎると感じた仕事からテンポをゆるめて「お大事にして下さい」が挨拶がわりの仕事に変えた時、ピリピリしたものが取れて、自分の気持ちが随分和らいだのをよく覚えています。
この詩集、はからずも人生の苦さを知ってしまったすべての人たちへの〈読むクスリ〉ですって。自分自身に「お大事にどうぞ」と声掛けするつもりで読んだら楽しそうです。笑えない状況を笑える力もいただけてしまう。
家事であっても対外的な仕事であっても、接する人や物に対して、そんな風にやわらかな気持ちを込めることを、忘れたくないです。
エーリヒ・ケストナー「人生処方詩集」
読書空間 ひつじ日和